
SNSやブログ「横山家のマンガ。」などで「戦国コミケ」「新しいパパがどう見ても凶悪すぎる」など数々の人気作を発表し、ファンを魅了し続けている漫画家・横山了一さん(@yokoyama_bancho)。そんな横山さんの作品のなかから、「どちらかの家庭が崩壊する漫画」を紹介。本作の制作秘話について、作者の横山さんに話を聞いた。
■毒義母と家出妻の攻防



エリート会社員の夫・シュウと妻・ユイ、そして一人娘・リエの3人家族、薬師寺家。一見幸せなセレブ家庭に見えるが、シュウの浮気疑惑や義母との同居を勝手に決めたことに耐えきれず、ユイは家を出る。紆余曲折の末、ユイはついにシュウと義母・聡子と対面することに。本心では全く反省していない義母と、ある作戦を秘めたユイのバトルの行方はどうなるのか。
義母・聡子の狂気をはらんだ行動や本心が露呈し、ますます目が離せない展開になっている。2巻発売後、改めて注目を浴びている漫画家・横山了一さんに制作秘話などを聞いた。
■作者が語る「家族のよさ」と「顔芸」
聡子の「顔芸」(笑)も本作の大きな見どころの1つだが、あの迫力ある顔はどのように描かれているのか。何か参考にしているものはあるのか尋ねると、「聡子の顔は僕がスマホで撮った写真を参考にしています。顔の筋肉が鍛えられた気がします。たまに顔を伸ばしすぎて、やり過ぎなくらい縦に伸びてしまいました…」と明かした。
本作は「家族」を描いた作品だが、崩壊する家族がいる一方で、家族のよさも描かれていると思う。横山さんとしては、「家族」(家庭を持つこと)のよさはどういうところだと考えるか尋ねると、「僕の場合ですが、家族がいることでいろいろなことに頑張れている気がします。独り身だとかなり怠惰になっちゃうタイプですね…(笑)。あとはやっぱり家に帰ったときに家族がいるとほっとします」と話す。
本作に登場する2つの家族は、どちらも子育て中だ。横山さんにもお子さんがいるそうだが、子育てで気を付けていたり、大事にしていることがあれば尋ねると、「『子どもをこう育てたい!』という理想はあまり持たない方がよいと思います。息子が幼稚園のときにサッカークラブに入れたのですが、本当に全く向いていなかったので(笑)。子どもが得意そうなところを見つけて、そっと応援してあげるのが1番よいかなと…」と語った。
崩壊していく家族だけでなく、家族や人と人との絆なども描かれている本作。「どちらかの家庭が崩壊する漫画」を最初から読んで、崩壊の行方だけでなく家族のよさや人の温かさなどもぜひ感じてほしい。
取材協力・画像提供:横山了一(@yokoyama_bancho)
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