鼻は五感のうちの「嗅覚」を担うほか、呼吸の役割も果たしている重要な器官です。
ウイルスやアレルギー物質などを含んだ外界からの空気が通るため、鼻はトラブルが起こるリスクが高い器官だといえるでしょう。
くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどの症状はほとんどの方がこれまでに経験しているのではないでしょうか。
今回は鼻のさまざまな病気の中から、肥厚性鼻炎(ひこうせいびえん)について詳しく解説いたします。
長期間鼻づまりに悩まされている方はもちろん、肥厚性鼻炎がなかなか治らないという方も是非本記事をご参考になさってください。
※この記事はメディカルドックにて『「肥厚性鼻炎」を疑う鼻の症状・原因はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
郷 正憲(徳島赤十字病院)
徳島赤十字病院勤務。著書は「看護師と研修医のための全身管理の本」。日本麻酔科学会専門医、日本救急医学会ICLSコースディレクター、JB-POT。
肥厚性鼻炎の予防

再発することもあるのでしょうか?
肥厚性鼻炎では発症の原因が鼻炎の延長によるものであることから、鼻かぜや副鼻腔炎などから鼻炎が長引いてしまうと再発する恐れがあります。またレーザー治療でアレルギー性鼻炎の対処を行ったとしてもその効果は約1~4年ほどであり、アレルギーはその方の体質によるものですから、再び粘膜がアレルギー反応を起こしやすい細胞にかわってしまうことも十分に考えられるのです。
再発した場合は点鼻薬や薬の服用で様子をみて、改善が見られないようなら再度レーザー治療を検討します。アレルギー反応が起こりやすい体質自体を治療することは難しいため、再発したらその都度対処していくという方法を取るのです。
肥厚性鼻炎を予防する方法を教えてください。
肥厚性鼻炎は慢性的な鼻炎により引き起こされる病気であることから、慢性的な鼻炎を起こさないことが一番の予防法です。ウイルスなどによる急性鼻炎(鼻かぜ)を発症した場合には、すぐに病院で受診するなど早めに対処することで症状の慢性化を防ぎましょう。またアレルギーが原因で発症するアレルギー性鼻炎の場合は、アレルギー物質を吸い込まないことが大切です。しかし、アレルギー性鼻炎はスギ花粉などの花粉症やハウスダストにより引き起こされることが多いため、完全に避けることは不可能に近いといえます。
そのため、アレルギー性鼻炎の症状が見られたら薬の服用などで早めに対処しましょう。いずれにしても、早期治療で症状を重くしないことが何よりの予防策なのです。
最後に、読者へメッセージをお願いします。
肥厚性鼻炎は花粉症や副鼻腔炎などさまざまな鼻炎が長引くことで発症する病気です。鼻炎を長引かせることで発症のリスクが高くなるため、くしゃみ・鼻水・鼻づまりなど鼻の症状があらわれたら早めに対処することで発症を防げます。また、鼻づまりなどの症状改善を意識するあまり点鼻薬を使いすぎることはおすすめできせん。鼻の症状で気になることがあれば、かかりつけの耳鼻科で受診し医師に相談しましょう。鼻炎は誰にでも起こり得る非常に身近な病気であり、その延長である肥厚性鼻炎もまた身近であるといえるでしょう。不快な鼻づまりを長引かせないためにも、日頃から鼻の健康を気にかけ予防に務めることが大切です。
編集部まとめ

今回は肥厚性鼻炎について詳しく解説いたしました。鼻づまりは人によっては生活の質を大きく落とす要因にもなるため、肥厚性鼻炎の発症は避けたいものですね。
また、鼻がつまることで耳・のど・肺などの病気にかかりやすくなるだけでなく、いびきの原因になり睡眠の質が落ちたり学業や仕事の効率も落ちたりする場合があるそうです。
ただの鼻づまりだからそのうち治るだろうと油断せず、気になる症状がある場合は早めにかかりつけの耳鼻科などを受診するようにしましょう。
参考文献
鼻の病気 Q&A(日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会)

