ストーカー、避妊具外し…読者の壮絶告白にみる「予期せぬ妊娠」と中絶の深い傷あと「"誰かの失敗"として片づけないで」

ストーカー、避妊具外し…読者の壮絶告白にみる「予期せぬ妊娠」と中絶の深い傷あと「"誰かの失敗"として片づけないで」

生まれたばかりの赤ちゃんが捨てられる事件が後を絶ちません。

弁護士ドットコムニュースが先日、産んだ子ども3人を遺棄したとして刑務所に入った女性への取材記事を掲載したところ、大きな反響がありました。

そこで今回、望まない妊娠や「赤ちゃんポスト」に関する情報提供を募ったところ、パートナーによる裏切りや忘れられない人工妊娠中絶など、胸をえぐられるような壮絶な体験談が多数寄せられました。

読者の声から、この問題が個人ではなく、社会全体で向き合うべき課題であることが改めて浮き彫りになります。

●「意思を踏みにじられた怒りと守れなかった後悔」

「予期せぬ妊娠」は、決して本人の不注意として片付けられる問題ではありません。

千葉県の50代女性は「中学2年の時、地元の先輩に呼び出され、地元の暴力団にさらわれて性被害にあいました。その時に妊娠しました」と明かしました。

13歳の時の出来事であり、中絶以外の選択肢はなかったといいます。「後悔もしていません。むしろ産まれていたら殺したいと思ったと思います」。誰にも明かせなかったであろう心情をそう吐露します。

また、10代での中絶で人生を狂わされたという福岡市の30代女性からもこんな体験談が。

17歳の時、当時付き合っていた彼氏と寝ていたところ、「相手が途中で起きて、私が寝ているところに避妊具なしでそのまま挿入された」といいます。その1カ月後、妊娠が判明。周囲に相談し、中絶手術を受けることになりましたが、「全身麻酔から目が覚めた直後、"お腹の中の命が消えた"という感覚に襲われて、ヒステリックに泣き叫びました」。

その経験から、女性はその後交際した別のパートナーに「避妊具なしでの性行為は絶対にだめ」と念を押して伝えていました。しかし、その後の性行為中に避妊具を無断で外され、再び妊娠、中絶に至ったといいます。

「過去の経験から避妊の大切さを伝えていたし、拒否もしていたのに、相手に裏切られました。だからこそ、自分の意思を踏みにじられたことへの怒りと、守れなかったことへの深い後悔が残っています」

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●「30年前、赤ちゃんポストがあれば預けたかった」

パートナーからの裏切りは年代を問わず寄せられています。

「今の夫がコンドームを途中で取ってしまい、21歳で妊娠させられた」という東京都の60代女性は、「まだ早いと言われ、産婦人科に連れて行かれて無理やり中絶をさせられました」。

集まったメッセージの中には、刑事事件になってもおかしくない話も含まれていました。

大阪府の50代女性は30年ほど前、ストーカーを受けていた男性から無理矢理ホテルに連れて行かれてレイプされたといいます。その後、妊娠が発覚。「この男の子どもなんか産みたくない」と思ったものの、親の無理解などもあって出産せざるを得ませんでした。

当時のショックは大きく、今も重いうつ病に苦しんでいるといい、「こんな人生になるなら、産むべきではなかったし、赤ちゃんポストがあれば預けたかった。自死したほうが良かった。本当に自分が惨めで仕方がないです」と、その苦しさを綴りました。

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