アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。
施設で暮らすようになって、今のところ、母・あーちゃんの口からは「家に帰りたい」という言葉は出ていませんが、いつまでいるのかと口にするようになりました。そのたびに、ワフウフさんは父と離れて自立して生きていくことを説明し、あーちゃんも「そうね、そうね!」と納得するものの、おそらく理解はできていない様子。さらに、何度説明しても「入院している」と思い込んでいるようで、それも厄介です。それでも、あーちゃんは感謝の気持ちを毎回言葉にして伝えてくれるので、ワフウフさん姉妹はその言葉にとても救われています。
本当に覚えていないの?
あーちゃんのところへ行くたびに、ワフウフさんはあーちゃんをいろいろな場所へと連れ出しています。たくさん歩けることをとても喜んでくれますが、あーちゃんはワフウフさんの子どもたちのことを気にして、なんとか早く帰そうと気づかってくれます。駅を通るたびに「ここから帰りなさい! 私はタクシーで帰るから」と言ってくれますが、タクシーの運転手に伝えるべき施設の住所もわからず、バス停を教えても、降りた後の帰り道も理解できません。気づかいはうれしいけれど、非現実的な申し出を繰り返されて、ワフウフさんはちょっと嫌気が差しています。

自分が覚えていないことをごまかすために、よくこんなことを言うあーちゃん。

施設に来てから持病の糖尿病の数値が改善していたので、やっぱり家で甘いものを食べていたのでは? と、あーちゃんに言うと……。

また「無意識で食べていた」と主張するあーちゃん。

でも、甘いものが突然目の前にやってくるわけではないので……。

自分で買い物に行って、好きなものを選んで買って……。

家で食べていたはずです。これを無意識の行動だと言えるのでしょうか……?

私には、意識的な行動にしか思えないのですが……。
あーちゃんは、自分が覚えていないことをごまかすために「私、無意識にやったのね!」とよく言います。自分が認知症だとは思っていないため、無意識にやっていたから覚えていないのだと主張したいようです。
持病の糖尿病の数値が悪化し続けたときも、あーちゃんは自己管理ができていると言い張っていました。しかし、施設に引っ越してから、たった数日で少し数値が改善していたことを見ても、食べたくてもお菓子を買いに行けず、しっかりと食事管理ができている影響は大きいのだと思います。その話をすると、またもや「無意識に甘いものを食べちゃっていたのね!」と言っていましたが……。
そもそも、甘いものが勝手にあーちゃんの目の前に出てくることはないので、あーちゃん自身が買い物に行って選んで購入するしかありません。果たしてこれは無意識と言えるのでしょうか……? 私には、甘いものを食べるために意識的に行動しているとしか思えないのですが……。
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自分が認知症だと受け入れていないあーちゃんにとって、覚えていないことは「無意識だった」と思いたいのでしょう……。でも、やはりお菓子は意識的に食べていたと考えたほうが自然ですね。施設に引っ越して糖尿病の数値が改善し、ワフウフさん姉妹も安心したのではないでしょうか。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者/ワフウフ
昭和を引きずる夫、成人した息子娘を持つ50代主婦。実母のアルツハイマー型認知症発覚をきっかけに備忘録としてAmebaでブログを始める。2019年一般の部にてAmebaブログオブザイヤー受賞。
2023年4月、書籍「アルツフルデイズ 笑いと涙の認知症介護」発売。

