長期トレンド:スイーツは15年で3分の1に。実益的料理が台頭
2010年には「初めて挑戦レシピ」の54%を占めていたスイーツは、2025年には18%まで減少しました。15年間をかけて緩やかに減少しており、長期的な実益志向への移行が見られます。特に減少が顕著なのは、スポンジケーキ、シュークリーム、マカロンといった手間のかかる趣味性の高いスイーツです。
一方で増加しているのが、唐揚げ、味噌汁、餃子、春巻きといった「家族全員が食べられる」「日々の食卓で役立つ」実用的な料理です。家庭では"作れるレパートリーを増やす"実益的な初挑戦が選ばれるようになっています。
2020年〜2025年9月のクックパッドで人気の「初挑戦レシピ」


外食メニューの家庭再現が進展、多国籍化が定着
中華料理への初挑戦は2019年の9.6%から2020年には14.2%へ増加し、韓国料理も2020年に初めてランクイン(3.8%)、2021年には9.2%まで拡大しました。餃子、春巻き、しゅうまい、エビチリ、キンパ、チヂミなど、外食で親しまれてきた味を「家で再現する」動きはコロナ禍で広がり、その後も一定の割合で定着しています。
2025年でも中華(10.0%)、韓国(3.0%)を合わせて13.0%を占め、家庭での多国籍化が進んでいます。背景には外食価格の上昇もあります。総務省統計局の消費者物価指数によると、2025年8月の外食は117.1で前年同月比4.4%増加し、家計への負担が続いています(※2)。

