すぐるさんは、妻帯者であることを隠し、「山田カイト」という偽名を使ってまゆかさんと不倫をしています。さらに、勤務先まで偽り、まゆかさんにはニセの名刺を渡しているのです。
まゆかさんから妊娠を告げられたすぐるさんは、不倫関係を継続するため半ば強引に出産を断念させます。その後、しばらくは平穏な毎日が続きますが、数カ月後、まゆかさんが子どもを諦めていなかったと知ったすぐるさん。まゆかさん宅へ駆けつけると、そこには、なぜか妻・はるかさんが待ち受けていたのです。
まゆかさんの妊娠報告の3カ月前、出張帰りのすぐるさんの洗濯物に違和感を覚えたはるかさんは、直感に従ってすぐるさんの不倫調査をおこない、証拠を集めます。そして、まゆかさん宅へ乗り込み、すぐるさんが既婚者であると暴露したのでした。
不倫相手を巻き込んだ「ある計画」
すぐるの本当の姿を知って泣き崩れる不倫相手。交際中のすぐるについて私が聞き出すと……。




















すぐるさんと本気で結婚を考えていたまゆかさん。すぐるさんの偽りの姿を知ってもなお、信じられない気持ちでいっぱいでした。
「あなたとは離婚を考えていたかもしれないし……」
まゆかさんにそう告げられたはるかさんは、すぐるさんの本心を聞き出すべく、ある計画について話します。
その計画とは、まゆかさんが妊娠したふりをして、すぐるさんの反応を見るというもの。一瞬、怖気づいたまゆかさんですが、「卑怯な相手と正攻法で戦ってどうするの?」というはるかさんの言葉で、実行を決めたのでした。
確かにすぐるさんは、妻や不倫相手を騙し続けている上に、偽名まで使っています。しかしながら、まゆかさんの言う通り、妊娠したと嘘をつく行為は倫理的にも道徳的にも正しいとは言い難いものです。「目には目を、歯には歯を」とは言いますが、受けた裏切りと同程度の仕返しをしてしまうと、卑怯なすぐるさんと同等の人間になってしまうのではないでしょうか。
しかし、裏切られた悲しみも痛いほどわかります。だからこそ、はるかさんにも、まゆかさんにも、卑怯な土俵に上がって心を痛めるのではなく、違う形で、夫の浅はかさを浮き彫りにする方法はなかったのか、考えてみてほしかったですね。
次の話を読む → 著者:マンガ家・イラストレーター 虹丸
