父のイライラの真意と最後の言葉
起きている間は終始不機嫌で、介助以外でも私のすることすべてに文句をつけるようになり、私の精神は徐々に疲弊していきました。介助を必要としている人に対してやってはいけないことだとわかっていても、我慢ができずに暴言を吐いてしまったこともあります。
毎日の衝突で父とは溝ができてしまい、次第に口を利くこともなくなりました。父は介護生活から10年後に他界することになりましたが、最後は私に「苦労をかけさせてごめんな、支えてくれてありがとう」と伝え、息を引き取りました。
この言葉を聞いたとき、身勝手な自分の行動を激しく後悔しました。理不尽な事故で生きがいの仕事や自由な生活を失った父の悔しさを理解してあげられたなら、もっとやさしく接することができたと今でも悔やんでいます。
まとめ
現在、私は介護の仕事に就いています。IT業界で働いていた私にとって未知の世界でしたが、父の介護を経験したこともあってすぐに慣れることができました。父の介護での過ちを繰り返さないよう、相手の気持ちに寄り添い、1人でも多くの人の支えになりたいと思います。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:大沢 康夫/40代男性・会社員
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
著者/シニアカレンダー編集部
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