血小板の減少は白血病の重要な特徴の一つであり、身体のさまざまな部位で出血傾向が強まることがあります。皮膚に現れる点状出血や紫斑、歯茎からの出血など、日常生活で気づきやすい症状から、内臓出血のような重篤なものまで幅広く存在します。これらの出血症状は診断において重要な手がかりとなるため、見逃さないことが求められます。ここでは白血病に特徴的な出血のサインと、その注意点について詳しく見ていきます。

監修医師:
山本 佳奈(ナビタスクリニック)
滋賀医科大学医学部卒業 / 南相馬市立総合病院や常磐病院(福島)を経て、ナビタスクリニック所属/ 専門は一般内科
白血病に特徴的な出血症状
血小板の減少により、身体のさまざまな部位で出血傾向が強まることがあります。これらの症状は白血病の診断において重要な手がかりとなる場合があります。
皮膚と粘膜に現れる出血のサイン
血小板数が正常値(15万〜40万/μL)を下回ると、皮膚に点状出血や紫斑が現れやすくなることがあります。点状出血は針で刺したような1〜2mm程度の赤い斑点で、主に下肢に多く見られます。押しても色が消えないことが特徴です。紫斑はより大きく、青紫色から黄色へと時間とともに色が変化します。
ぶつけた記憶がないのにあざができている、軽く触れただけで内出血が生じるといった症状も血小板減少を示唆する場合があります。朝起きたときに枕に血が付いている、歯磨き時に歯茎から出血が止まりにくいなど、日常動作での出血も増加することがあります。
鼻血が頻繁に出る、止まりにくくなったという変化も見逃せません。通常の鼻血は数分で止血されますが、白血病による鼻血は10分以上続くことがあり、繰り返し起こる傾向があるとされています。女性の場合、月経量が異常に増える、月経期間が延びるといった症状で気づくこともあります。
内臓からの出血リスク
血小板数がさらに減少すると、消化管や泌尿器など内臓からの出血リスクが高まる可能性があります。便に血が混じる、便が黒いタール状になる、尿に血が混じるといった症状が現れた場合は、速やかな医療機関の受診が必要です。
消化管出血では、吐血や下血のほか、腹痛や貧血症状の急速な悪化を伴うことがあります。脳内出血のリスクも上昇する可能性があるため、突然の頭痛、めまい、意識障害などが生じた場合は緊急対応が求められます。
一般的に血小板数が2万/μL以下になると自然出血のリスクが高まり、入院による管理や血小板輸血が検討されます。ただし、症状の程度には個人差があり、臨床判断に基づく対応が必要です。出血症状は白血病の進行度を反映する重要な指標であり、早期発見のためには皮膚や粘膜の変化を日頃から注意深く観察することが大切です。
まとめ
白血病は早期発見と適切な治療により、寛解や長期生存が期待できる疾患となっています。疲労感、発熱、出血傾向などの症状が続く場合は、速やかに血液内科を受診することが重要です。ただし、これらの症状は他の疾患でも現れるため、過度に不安を感じる必要はありません。気になる症状が続く場合は、医療機関での相談をおすすめします。
定期的な健康診断を受け、血液検査の異常を見逃さないことも、早期発見につながる可能性があります。白血病について正しい知識を持ち、自身の身体の変化に注意を払うことで、適切なタイミングで医療機関を受診し、より良い治療成績を得ることが可能になる場合があります。
気になる症状がある場合や、リスク要因を持つ方は、定期的に医療機関で相談されることをおすすめします。
参考文献
厚生労働省「がん対策情報」
