がん細胞がほぼ見つからない状態になれば「治療をやめられる日」が現実に
MRD陰性とは、骨髄中のがん細胞が10万個に1個以下という、顕微鏡でもほぼ見つからないレベルまで減少した状態を指します。
「MRD陰性を達成しても、それが続くことが大事。12カ月以上MRD陰性が続いた患者さんの、その後の経過は非常にいい」と鈴木医師は強調します。
実際のデータでは、MRD陰性の患者さんの5年生存率は約70%で、その後もさらに安定してきます。MRD陰性が12カ月以上続くと、その後の再発リスクが大幅に低下することが分かっています。
「私たちの施設では、50例ぐらいの患者さんが新しく同意書を取って治療をやめています。みんな元気に働いています。月に1回来てきちんとチェックはしますが、『再発したら治療再開だよ』という形ですね」
「移植適応となる治療において、従来の3剤治療でも今50人ぐらいが治療なしで4、5年安定しています。普通に仕事しています。ダラツムマブを最初から入れることで、さらに多くの患者さんが再発までの期間が延びるし、場合によっては再発することなく、長い人生を送れるケースも出てくるでしょう」
治療が難しい患者さんにも希望をもたらす新治療
従来、染色体異常がある治療が難しい患者さんは「すぐに良くなるけど、すぐにまた悪くなってしまう」という経過をたどることが多くありました。しかし、4つの薬を使う治療法は、こうした治療が難しい患者さんでも明確な効果を示しています。
「詳しい分析を見ると、治療が難しい患者さんでも、D-VRdを使った方が明らかにいい結果が出ています。これは今までなかった」
つまり2,3割いる治療が難しい患者さんにも効果があることが証明されたのです。

