
SNSなどを中心に実話に基づいた漫画を公開している山野しらすさん(@shirasu00mori)。2024年6月までに投稿した『マサくんと呼ばれる男』は、主人公のマサくんが会社である女性と知り合い、不倫関係へと発展するエピソードで注目を集めた。今回は、本作を紹介するとともに、著者に本作を描いた理由についても詳しく聞いた。
■優しくされたことがない女性と、妻が妊娠中の夫




公務員の村上マサルは、学生時代から付き合っていた女性と結婚し、順調な人生を送っていた。しかし、職場である女性との出会いをきっかけに、マサルの人生は変わり始める。
彼女は佐藤ゆりこという高卒の社員で、マサルと同じ会社に勤めていた。マサルは、同僚に大声で仕事のミスを指摘する彼女を見て、気の強い女性だという第一印象を抱く。
しかし、ある日ゆりこが給湯室で泣いている姿を見て、マサルは話を聞きながらハンカチを渡してあげる。ゆりこは複雑な家庭環境で育ち、人に優しくされたことがなかったため、マサルの優しさに感動する。
ゆりこの壮絶な半生を聞いて涙を浮かべるマサル。ゆりこは自分に共感してくれたマサルの手を取り、「私、あなたともっと親密になりたいわ」と迫る。
実はこのとき、マサルの妻は第一子を妊娠中で、夜の方はご無沙汰だった。その言葉を聞いたマサルは動揺しつつも、ゆりことホテルへ行ってしまうのだった。
■作者が語る「不倫」漫画の制作秘話
本作を描こうと思ったきっかけについて、山野しらすさんは「本編である『私が放置子だった頃の話』を描いていて、『なぜ母親はこんな性格になってしまったのか?』『なぜ不倫相手に執着し、貢ぐようになったのか?』という情報を補足したいと思ったからです。本編の主人公・しおりが母親から聞かされた話をベースにしています」と語る。
マサルは、気の強いゆりこからの好意を断れず不倫してしまう。ゆりこは、のちに結婚して放置子の母親となるが、本作で描かれたように波乱万丈な半生を過ごしたようだ。興味がある方は、本作とともに『私が放置子だった頃の話』もぜひ読んでみてほしい。
取材協力:山野しらすさん(@shirasu00mori)
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