ノロウイルス感染症で休んでいる間の過ごし方

下痢や嘔吐、発熱などの症状がひどいときはどのようなことに気を付ければよいですか?
症状が強い急性期には、脱水症状の予防と安全確保が最優先です。嘔吐や下痢が続くと体内の水分や電解質が失われやすく、小さな子どもは特に脱水になりやすいので注意しましょう。こまめに水分補給を行い、経口補水液や薄めたスポーツドリンクなどで少しずつ水分と塩分を補給させてください。水分補給は一度に大量ではなく、少量を頻回に与えるのがポイントです。無理に食事を取らせる必要はありませんが、食欲があるようなら消化によいお粥やスープなどから与えてみてもよいでしょう。発熱が高い場合は、医師から指示された解熱剤を使用して熱を下げつつ、しっかり休ませて体力の消耗を防ぎます。嘔吐の際は誤って吐瀉物が喉に詰まらないように体勢に気を配り、乳幼児であれば吐くときに横向きに寝かせるなど窒息防止にも注意してください。
家庭内での感染予防法を教えてください
家庭内で二次感染を防ぐには、ウイルスを広げない、持ち込まない対策が重要です。具体的なポイントは次のとおりです。
嘔吐物や便の適切な処理
徹底した手洗い
日用品の衛生管理
以上のような対策で家庭内へのウイルス拡散を防ぐことができます。ノロウイルスはごく微量でも感染を引き起こす強い感染力を持つため、触れない・広げない・持ち込まないを徹底することが肝心です。看病する方もマスクの着用や手洗い励行で自己防衛し、体調に留意してください。
症状が落ち着いたら買い物や散歩などにでかけても問題はありませんか?
症状が完全に治まってからも、少なくとも1~2日はできるだけ外出を控えることをおすすめします。下痢や嘔吐が治まった直後でも、前述のように身体からはまだウイルスがしばらく排出されています。本人は元気になったつもりでも、トイレなどを介して周囲にウイルスを広げてしまう可能性があるのです。特に発症後2日以内くらいは感染力が強い時期と考え、不要不急の外出は避ける方が安心でしょう。
どうしても買い物など外出が必要な場合は、短時間で済ませ、人混みや食品を扱う場所への立ち寄りは避けてください。また、外出時も戻ってからも手洗いを徹底し、念のためマスクを着用しておくと飛沫や接触を介した感染拡大のリスク低減に役立ちます。散歩程度であれば、体力回復のリハビリとして少し外の空気を吸うのは構いませんが、お子さんの場合は園や学校に戻る前日までは家庭で静かに過ごす方が無難です。症状が治まった喜びでつい油断しがちですが、完治直後の数日は周囲への思いやりとして行動に注意し、二次感染防止に努めましょう。
編集部まとめ

感染力の強さから、実際には症状が続く間は登園・登校を控える必要があります。復帰の目安は嘔吐や下痢がおさまり、食事がとれて元気が戻ることで、お子さんの様子をみながら判断しましょう。症状が治まった後も無理せず、念のため1~2日は自宅で安静にする方が安心です。自宅療養中は十分な水分補給で脱水を防ぎつつ、家庭内での感染対策もしっかり行います。手袋・マスクを使った吐物処理、塩素系漂白剤での消毒、そして手洗い励行が二次感染予防の三本柱です。園や学校への報告も早めに行い、必要に応じて医師とも相談しながら対応してください。
参考文献
『ノロウイルスに関するQ&A』(厚生労働省)
『感染症胃腸炎 ノロウイルス・ロタウイルス等』(山梨県感染症情報センター)
『ノロウイルス感染症(総説・基礎情報)』(国立感染症研究所)
『大量調理施設衛生管理マニュアル』(厚生労働省)

