大腸ポリープができやすい人の特徴
大腸ポリープは遺伝子の異常が原因となって引き起こされるものですが、その過程でさまざまな要因が関わっています。
大腸ポリープの中でも、とりわけ大腸がんに関しては研究が進んでおり、現時点で判明しているリスク因子について解説いたします。
年齢
大腸がんの危険因子として、まず一つ目に年齢が挙げられます。大腸がんの罹患率は40歳以上から年齢を重ねるにつれて、上昇傾向になります。
また男性の方が女性より罹患率、死亡率ともに2倍ほど高いことがわかっています。
ガイドライン上では50歳以上がリスク因子となっていますが、わが国の年齢階級別の罹患率調査では40歳からすでに増加していることから、40歳以上の方に年に1回の大腸がん検診が推奨されています。
喫煙
大腸がんの危険因子として、喫煙もあげられます。喫煙者はそうでない人に比べて大腸がんの発生率が1.4倍高いという結果が出ています。また、禁煙した人でも、そもそも吸っていない人に比べて1.3倍高いという結果でした。
大腸ポリープの予防という観点では、そもそもタバコを吸わない、吸っているなら禁煙することをお勧めいたします。
家族歴
家族歴があるかどうか、というのもリスク因子の一つです。家族歴とは、血のつながった両親や兄妹、親族にどのような病気があるか、というものです。
大腸ポリープのうち、大腸がんは家族歴がリスク因子とされています。
また大腸がん以外でも、家族性の病気として、家族性大腸腺腫症、Peutz-Jeghers病、Cowden病、multiple lymphomatous polyposis、lipomatosisなどがあります。
ご自身の親類縁者で同様のポリープの指摘をされている場合は、注意が必要です。
「大腸ポリープができやすい人」についてよくある質問
ここまで大腸ポリープができやすい人の特徴などを紹介しました。ここでは「大腸ポリープができやすい人」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
大腸ポリープができるのは体質と関係ありますか?
飯田 綾子 医師
生まれながら家族性に大腸ポリープができやすい人はおられます。親類縁者にそういった方がおられるかどうかが重要です。
女性で大腸ポリープができやすい人の特徴を教えてください。
飯田 綾子 医師
大腸ポリープ、特に大腸がんは男性の方が多いとされていますが、女性でもなり得る病気です。(女性のがん死亡原因の1位は大腸がんです。)
女性で大腸ポリープができやすい人となるとこれまでご紹介した生活習慣に該当する方です。すなわち喫煙者、高齢(50歳以上)、家族歴がある、赤身肉・加工肉の過剰摂取、アルコールの大量摂取などが該当します。

