悪性リンパ腫とは?悪性リンパ腫を治療しないとどうなるのでしょうか?本記事では悪性リンパ腫が進行するとどうなるのかについてご紹介します。
※この記事はメディカルドックにて『「悪性リンパ腫を治療しない」とどうなるかご存知ですか?進行した場合の症状も解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
甲斐沼 孟(上場企業産業医)
大阪市立大学(現・大阪公立大学)医学部医学科卒業。大阪急性期・総合医療センター外科後期臨床研修医、大阪労災病院心臓血管外科後期臨床研修医、国立病院機構大阪医療センター心臓血管外科医員、大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、大手前病院救急科医長。上場企業産業医。日本外科学会専門医、日本病院総合診療医学会認定医など。著書は「都市部二次救急1病院における高齢者救急医療の現状と今後の展望」「高齢化社会における大阪市中心部の二次救急1病院での救急医療の現状」「播種性血管内凝固症候群を合併した急性壊死性胆嚢炎に対してrTM投与および腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行し良好な経過を得た一例」など。
悪性リンパ腫とは?
悪性リンパ腫は、免疫系の一部を形成するリンパ球が異常に増殖する疾患として認識されています。
この疾患は、リンパ系組織やリンパ節外組織(節外器官)といったリンパ球が存在する場所で発生します。
悪性リンパ腫は、大きく分けてホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫の二つに分類されます。
非ホジキンリンパ腫は、さらにがん化したリンパ球の種類により、B細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫、NK細胞リンパ腫に細分化されます。
非ホジキンリンパ腫は、日本人の悪性リンパ腫の大部分、約90%以上を占めています。
悪性リンパ腫の主な症状には、リンパ節の腫大、発熱、体重の減少、夜間の発汗などがありますが、これらの症状は必ずしも特定の疾患を示すものではありません。
また、リンパ腫の発症原因は完全には解明されていませんが、リンパ球内での遺伝子異常や免疫系の機能不全が一部の原因とされています。
進行した場合の症状
病状が進行すると、体にはさまざまな変化が現れます。
以下では、一般的な症状が進行した場合の症状について詳しく解説します。
寝汗をかく
悪性リンパ腫の進行に伴い、全身に影響を及ぼす症状が出現することがあります。
その中の一つが「寝汗」です。
これは、特に夜間に過剰な発汗が見られる現象で、「B症状」として知られる悪性リンパ腫の典型的な症状の一つです。
寝汗は、体ががん細胞と闘う過程で生じる炎症反応や代謝の変動によって引き起こされると考えられています。
大量の寝汗は、患者様に不快感をもたらし、睡眠の質を損なう可能性があります。
対策として、生活習慣の整備、ストレスの軽減による自律神経の調整、快適な室温や寝具の選択など、環境を整えることが推奨されています。
体重減少
悪性リンパ腫は、体重の減少を引き起こすこともあります。
この体重減少は、がん細胞が大量のエネルギーを消費し、必要なエネルギーが増えること、そして正常な代謝が妨げられることによるものです。
さらに、悪性リンパ腫によって引き起こされる疲労感や食欲不振が、栄養摂取を減らし、結果的に体重減少を引き起こします。
体重減少への対策としては、栄養補給とエネルギー消費の減少があります。
食事が困難になった患者様に対しては、経腸栄養(胃にチューブを挿入して栄養素を供給)や点滴による栄養補給が行われます。
エネルギー消費の減少とは、エネルギーを浪費しているがん細胞を減らすこと、つまり、悪性リンパ腫そのものへの治療を指します。

