猫の命を脅かす『伝染性腹膜炎(FIP)』とは 原因や症状、知っておくべき最新情報まで

猫の命を脅かす『伝染性腹膜炎(FIP)』とは 原因や症状、知っておくべき最新情報まで

「伝染性腹膜炎(FIP)」の主な症状と治療法

治療を受ける猫

FIPの症状は、病型によって大きく異なります。「ウェット型(滲出型)」は、腹腔や胸腔に黄色い液体(腹水・胸水)が溜まるのが特徴で、お腹の膨らみや呼吸困難を引き起こします。

一方「ドライ型(非滲出型)」は、特定の臓器に炎症性のしこり(肉芽腫)を作るのが特徴で、発熱、食欲不振、体重減少といった症状に加え、目の炎症、腎機能障害、あるいはふらつきなどの神経症状が現れることがあるようです。

以前の治療は、主に症状を緩和する対症療法に限られていましたが、近年では特定の抗ウイルス薬(GS-441524など)が開発され、高い有効性が示されています。

これらの新薬により、FIPは「治る可能性のある病気」へと変化しつつあります。

「伝染性腹膜炎(FIP)」の予防と対策

多頭飼いされる猫

現在のところ、FIPを直接予防する効果的なワクチンはありませんが、原因となる猫コロナウイルス(FCoV)の感染リスクを下げることが最も重要な対策となります。

特に多頭飼育環境では、トイレを猫の頭数+1個用意し、頻繁に清掃して清潔に保つこと、食器や寝床を共有させないよう衛生管理を徹底することが重要です。

また、猫の免疫力を維持することも対策のひとつです。日頃から猫に過度なストレスを与えないよう、静かで安心できる環境を整え、バランスの取れた食事と定期的な健康診断を心がけましょう。

隠れ場所や生活動線を十分に設けるだけでなく、神経質な猫や仲が悪い猫同士が一緒にならないよう、部屋を分けることも検討しましょう。

もし発熱や食欲不振などFIPを疑う症状が見られた場合は、早期に動物病院を受診し、速やかに診断と治療を開始することが、愛猫の命を救う最善の策です。

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