
連続テレビ小説「ばけばけ」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか※土曜は月~金曜の振り返り)に、錦織友一役で出演する吉沢亮よりコメントが寄せられた。
■怪談を愛する夫婦の何気ない日常を描く
本作は、松江の没落士族の娘・松野トキ(高石あかり)が、夫・レフカダ・ヘブン(トミー・バストウ)と共に、西洋化で急速に時代が移り変わっていく明治の日本で、“怪談”を愛しながら何気ない日常を過ごしていく物語。文学者・小泉八雲と妻の小泉セツをモデルにしつつも、大胆に再構成し、登場人物や団体名などは一部改称し、フィクションとして描いていく。
吉沢が演じる錦織は、「大盤石(だいばんじゃく)」の異名を持つ松江随一の秀才。松江中学で英語教師を務め、外国人教師として松江にやってきたヘブン(トミー)をサポート。トキ(高石)とも奇妙な縁で知り合い、深く関わっていく役どころとなっている。
■「かっこいい役だと思っていましたが、松江ではトキに助けてもらってばかり」
――ご出演が決まってのお気持ちを教えてください。
「なつぞら」(2019年)以来6年ぶりの朝ドラ出演で、とてもうれしいです。前回の撮影は東京、今回は大阪なのでまた違った空気感がありますが、朝ドラ特有のあたたかさは同じ。毎日楽しくやらせていただいています。
ただ、錦織はヘブン先生と松江の人たちの懸け橋になる役なので、英語のセリフがすごく多くて。僕は英語が一切しゃべれない人間だから、クランクインの4カ月ぐらい前から英会話のレッスンに通って必死に英語を勉強しました。ひたすら英語をしゃべっている役ですが、あまり厳しい目で見ないでください(笑)。
――演じられる錦織さんはどんな人物でしょうか?
「松江の神童」「大盤石」と呼ばれる秀才ですが、不器用で生き方がうまいわけではない、その人間臭さも錦織の面白さです。
彼のモデルである西田千太郎さんが暮らしていた松江のお家に行って、勉強されていたという部屋を見学させてもらったのですが、その暗くて狭い空間に彼の根本的な部分をうっすら見た気がしました。壁に新聞か何かを貼っていた跡がついていて、ドラマ中の下宿先「荻野屋」のような雰囲気なんです。本当に勉強熱心な方だったんでしょうね。ある種学問にすがっているような、学問への執念みたいなものを感じました。
錦織は日本を変えたいという強い志も持っているので、ヘブン先生の通訳になった時はワクワクしていたと思います。先生との出会いが自分の人生を変えてくれるんじゃないかと希望を持って接していたでしょうね。振り回されていく中でただの通訳から、より深いプライベート的な部分でもつながっていくようになり、錦織の中でヘブン先生の存在が日に日に大きくなっていくんだろうと感じています。
東京にいる時は結構ドシンッと構えていたし、彼の言葉がトキを導いていくような雰囲気もあったのでかっこいい役だと思っていたんですけど、松江では振り回されてトキに助けてもらってばかり。「すいません!」「お世話になってます!」みたいな空気感でやらせてもらっています。思っていたよりコメディタッチのシーンが多いので、撮影していて楽しいです。
■「今後描かれていくであろう彼の生い立ちや過去も楽しみになさっていてください」
――撮影して印象的だったシーンを教えてください。
第6週27回でトキにヘブン先生の女中になってくれないかと頼むシーンは、なかなか無理なお願いをしていますから、錦織からしたらものすごく申し訳ない後ろめたさみたいなものがあったと思います。それでもトキが持っている明るさや、ただ明るいだけではなく肝が座っている様子を信頼してお願いしたんじゃないかなと、演じていて感じました。銀二郎に会いに1人で東京まで来るわけですから、たくましい人だなという印象は、たぶん最初から持っていたはずです。
あとは、今後出てくる錦織がスキップに苦戦するシーンでわざと下手にスキップするのがめちゃくちゃ難しかったです。やりすぎに見えない程度の面白さがあるラインを狙うのが難しくて苦労しましたが、徹底的に膝を曲げないというコツを発見しました(笑)。
――トキ役高石あかりさん、ヘブン役トミー・バストウさんとご共演された印象を教えてください。
高石あかりさんはすばらしいです。反応が素すぎて、たまにお芝居なのか素なのかわからなくなる瞬間があるんです。作品の世界観に入り込める女優さんだなと思います。トキとのシーンはカットがかからずにアドリブになることもありますが、テンポ感が合うし撮影がとても楽しいです。
トミーさんもすごくすてきな方で、英語の発音を「今の大丈夫だった?」と聞くと「すばらしい!」と言ってくれるのがうれしいです。僕としては自分の英語の特訓のためにも現場ではトミーさんと英語で会話しようと思っていたんですけど、あまりにも彼の日本語がうまいので甘えて日本語でしゃべってしまいます(笑)。
――「ばけばけ」の見どころと視聴者の皆さんへのメッセージをお願いします。
台本を読んで、「みんな悩みや苦しいことを抱えているけど、それでも一生懸命生きてるよね」と厚かましくない、ちゃんと笑えるぐらいの空気感でじんわり伝わってくる感じがすてきだなと思いました。それぞれ大変なことがある人生を歩んでいるわけですけど、ふじき(みつ彦)さんの脚本はその中の本当にささいなことをピックアップして笑いに変えていくんです。そこに面白さとたくましさを感じましたし、登場人物が結構重たい何かしらを抱えつつも楽しそうに笑っている強さや生命力みたいなものがこの作品の魅力なんじゃないかと思います。
錦織自身も何かを抱えている中でおトキさんやヘブン先生と出会い、お互いに影響を与え合いながら人として成長していきますので見守っていただけたらうれしいです。今後描かれていくであろう彼の生い立ちや過去も楽しみになさっていてください。
※高石あかりの高は、正しくは「はしごだか」

