マスク着用ルールのある病院で着用拒否するママ「みんな病気だから必要ない」騒ぎに気づいた医師が一言

マスク着用ルールのある病院で着用拒否するママ「みんな病気だから必要ない」騒ぎに気づいた医師が一言

息子が生後3カ月のころの小児科での出来事です。咳をする子どもにマスクをさせてほしいことを保護者に伝えると、驚きの返答が……。

マスクをしない子どもの親に声をかけると……

息子は初めての子どもということもあり、私は衛生面など、極度に神経質になることも多かったです。息子が風邪を引いて小児科を受診した際、小学生くらいの男の子とそのママが待合室で隣になりました。その男の子は「ゲホゲホ」と思いっきり咳き込んでおり、かわいそうだな……とふと顔を見るとマスクをしてないことに気がつきました。


男の子の咳の飛沫が何度も息子にもかかりそうになりますが、狭い待合室の中で、避けるスペースもあまりありません。院内には「5歳以上のお子様や保護者の方は、マスクを着用してください」と貼り紙もあります。息子は生後3カ月ほどだったのでマスクはできません。しかし、小学生くらいの子どもならマスクはできるはず……。


私は思わず、「すみません。息子さんはマスクを着けられますか? 」というと、「え?」と驚いたような表情を見せた男の子のママ。中にはマスクをするのが困難な方もいると思い、低姿勢でお願いしてみたのですが、「病院なんて病気の子ばっかりいるんだから着けたって今さらよ! 何、うちの子が汚いって言いたいわけ?」とママがまさかのブチギレ。私は「え」と一瞬固まってしまいました。すると、騒動に気づいた看護師さんがやってきて「どうしました?」とひと言。事情を説明すると、看護師さんは「受付のときにもお伝えしましたが、院内ではマスクを……」とママに言いかけると「だーかーら! みんな病気なんだから着けるだけ無駄じゃない!」と謎の持論を繰り返します。


私も看護師さんも困惑しきっていると、カーテンレールで仕切られた診察室から小児科医の先生が出てきて「お母さん、病院には病気や風邪の子だけじゃなくてけがや皮膚トラブルなどいろいろな症状で来る方がいます。余計な感染を防ぐためにも、ご配慮お願いできますか?」と言ってくれました。ママは「でもうちの子マスクしたがらないですし……!」とさらに言い訳を続けます。すると先生は男の子にも「マスクが苦手ってときもね、ハンカチとか腕を使って周りに移さない方法ってあるからね」と話してくれたのです。ママは「そんなことしなくても……」と言いかけましたが、男の子が「今日はマスクないからハンカチにする!」と言ってくれたので、それ以上ママは何も言い返せなくなり、その場は収まりました。


とくに小さい赤ちゃんを連れた人や、妊娠中で薬が飲めない人などは、感染に対して不安になることも多いと思います。マスクの着用については、最近では自由になっているところも多いようですが、最低限のエチケットは守れるよう、子どもにも教えておきたいです。私自身も、どんな場面でも周囲へ気遣いできる大人でありたいと思った出来事でした。


著者:中村あんな/30代・ライター。5歳と2歳の子どもを育てるママ。家計を支えるため、ライターの傍らパートも開始。夫は激務のため、子育てはほぼワンオペ状態。常に子どもたちが楽しめるイベントや遊び場を模索中。


作画:sawako


※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年8月)



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