経済効果は2.6兆円⁉ シカゴの冬をアツくする米4大スポーツから【NFL】【NBA】【NHL】現地レポ

経済効果は2.6兆円⁉ シカゴの冬をアツくする米4大スポーツから【NFL】【NBA】【NHL】現地レポ

あの伝説の選手が在籍したNBAチーム 破天荒マスコットキャラクターも大人気

次に紹介するのが、バスケットボールの世界最高峰のリーグ、NBA! 今や渡邊雄太選手、八村塁選手と日本人プレイヤーが大活躍しているので、なじみ深い方も多いはず。NBAは10月にシーズンが開幕し、全30チームが6月に行われる頂上決戦「NBAファイナル」でチャンピオンになることを目指します。シカゴにはChicago Bulls(ブルズ)というチームがあり、かつて「バスケの神様」と称されるマイケル・ジョーダンに、スコッティ・ピッペンやデニス・ロッドマンなどが所属し、1990年代に2度の3連覇を果たした名門!

本拠地United Centerのエントランス入ってすぐにあるマイケルジョーダン像は必見! いつも多くのファンが像の前で記念撮影をしています。

グッズショップには、今なお人気商品としてジョーダンやピッペンのユニホームが売られています。現役選手のユニホームが$200に対し、ジョーダンのものは$325! 会場ではたくさんのジョーダンユ二フォームを着た人たちを見かけ、彼の成し遂げた偉業を実感します。

シカゴに来る以前、私はWOWOWのアナウンサーとしてNBAの番組を担当していたことをきっかけにNBAのファンになったひとりなので、シカゴに行くと分かったときは「NBA、しかもブルズの試合を観戦できる!」と、とても楽しみにしていたことを今でも覚えています。実際に観戦すると、選手のダイナミックかつ戦略的なプレーはすさまじく、毎回呼吸することを忘れてしまうほど見入ってしまいます。さらに、スタジアムの演出が最高に格好いいのです! コート頭上にある大きなモニターに映し出される映像や会場全体を彩る照明、そこにボルテージの上がった観客の声援も相まってスタジアムの雰囲気は格別! さすがエンターテインメントの国、アメリカ。魅せ方の上手さも、現地でのスポーツ観戦を楽しませてくれる要因のひとつかもしれません。

初めてUnited Centerに足を踏み入れコートを見たときは、感動して思わず涙が……。しかも、そのシーズンにブルズは5シーズンぶりにプレーオフ進出を決めたため、運よくプレーオフの試合も観ることができました! 会場は独特の緊張感が漂っていました。

ちなみに、United Centerは試合の90分前に開場するため、早く行くと選手たちがコートで練習している姿を見ることができるのでオススメです! また、ブルズのホームゲームにはユニークな席があります。その名も「BENNY’S SPLASH ZONE」。なんとこの特定の席のチケットを購入すると、ブルズの大人気マスコットキャラクター、ベニーが大量のポップコーンを撒き散らすのを間近で体験することができるのです。「体験する」というより「浴びる」という表現の方が適切かもしれません(笑)。この他にも、ベニーはキレキレのダンスを披露したり、コミカルな仕草や、観客を巻き込んでやりたい放題のパフォーマンスで、いつもファンを湧かせています。以前NBAのベストマスコット・オブ・ザ・イヤーにも選ばれたほどの愛されぶりで、ベニーのインスタグラムアカウントはNBAマスコットのなかで最もフォロワーが多いそうです!

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私はこの席に座ったことはありませんが、毎試合この「BENNY’S SPLASH」の時間は会場が大いに盛り上がります! 躊躇なく撒き散らす様子は何度見ても笑ってしまいます。

圧倒的なスピードに一瞬たりとも目が離せない!“氷上の格闘技”

最後に紹介するのが、アイスホッケーのNHL。32の加盟クラブで構成されていて、9月にシーズンが開幕し、5~6月に行われるスタンレーカップファイナルでチャンピオンが決まります。アイスホッケーは北米、特にカナダで人気の高いスポーツで、北米のウィンタースポーツの代表格。シカゴには、Chicago Blackhawks(ブラックホークス)というチームがあり、本拠地はNBAのBullsと同じUnited Centerです。ブラックホークスは、これまでの歴史で6度チャンピオンに輝き、名誉あるスタンレーカップを手に入れています。

選手は子どもたちの憧れの存在で、試合前リンクを囲うフェンスの周りにはメッセージボードを掲げた子どもたちの姿がたくさん!

選手はスティックを見事に操りながら、他競技のボールにあたるパックをゴール目掛けて打ち合うのですが、その圧倒的なスピードや目まぐるしい試合展開に驚き! なんとシュートスピードは時速160kmにもなるとか! ときに激しいボディコンタクトもあり、リンク上で乱闘も起こることも……! その緊迫感と迫力ゆえに「氷上の格闘技」といわれる所以に納得しました。

シーズン中United CenterはNHLとNBAの本拠地としてフロアを共有するため、このアイスリンクの氷は断熱材としてそのまま置かれ、その上に45人のクルーによって2時間かけてバスケットボールのサーフェスが重ねられるそうです。

また、Blackhawksが得点したときの会場の雰囲気も楽しんでいただきたいポイントのひとつ! ゴールソングとなっているThe Fratellisというロックバンドの『Chelsea Dagger』という楽曲は一度聞けば頭から離れないキャッチーな楽曲のため、この曲がかかった瞬間、会場の盛り上がりは最高潮に! ゴールを祝うファンの気持ちを一層盛り上げてくれます。サッカーをはじめ他のスポーツチームの応援歌としても使われていますが、Blackhawksでは約15年もの長い間チームのゴールソングとして愛され続けています。

The Fratellisの『Chelsea Dagger』がかかると、会場のボルテージが一気に上がります。

さて、今回はアメリカ4大スポーツのうち、冬に楽しめる3つの競技とそれぞれのシカゴのチームについて紹介しました。各競技、各チーム、見どころが盛りだくさん! その競技に精通していなくても、会場の魅力的な演出や規模感、エネルギッシュなファンが作り出す特別な空間を感じるだけでも行く価値あり! 4大スポーツ全てのチームがあるシカゴにいらした際は「スポーツの現地観戦」もプランに入れてみてはいかがでしょうか。

text : WAKANA SHIBUSA

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