ビタミンDを過剰摂取すると現れる症状

健康障害をもたらすリスクがないと見なされる習慣的な摂取量の上限として耐容上限量という指標があります。ビタミンDの耐容上限量に男女差はなく妊婦や授乳婦については基準は定められていません。
0〜2歳25μg/日
3〜9歳30〜40μg/日
10〜17歳60〜90μg/日
18歳以上100μg/日
嘔吐や倦怠感
ビタミンDは腎臓で活性型ビタミンDに変換されます。活性型ビタミンDによってカルシウムの吸収が促進されます。過剰摂取によりビタミンDが多くなることで血中のカルシウム濃度が高くなり、高カルシウム血症になります。その結果、消化管の運動が低下し、嘔吐や倦怠感などの症状が現れます。
尿の異常やむくみ
ビタミンDを過剰摂取すると腸管からのカルシウム吸収が亢進します。血中カルシウム濃度が高くなると、尿へのカルシウム排出量も増えます。カルシウムの大量排泄が長期に渡り続くと腎臓に負担がかかり、尿の異常やむくみといった症状が現れます。
軟部組織の石灰化
過剰なビタミンDにより腸管でのカルシウム吸収が亢進して血中カルシウム(しばしばリンも)が上昇し、副甲状腺ホルモン(PTH)は通常は抑制されます。高カルシウム血症が持続すると腎臓や血管など軟部組織に石灰化を来すことがあります。
ビタミンDの効率的な摂取方法

ビタミンDと一緒に摂取すると効果を高める栄養素・食品
ビタミンDは脂溶性のため、脂質と一緒に摂取することで吸収率が良くなり、効果を高めることができます。
ビタミンDと一緒に摂取すると効果を下げる栄養素・食品
過剰なアルコール摂取は肝機能を低下させることがあり、その結果、ビタミンDの活性化に影響する可能性があります。適量を守ることが重要です。また、コーヒーや紅茶に含まれるカフェインにはカルシウムの排出を促す作用があると報告されています。ただし、通常の範囲での摂取では骨への影響は小さいとされており、カルシウムを十分に摂っていれば大きな問題はないと考えられます。いずれも過剰に摂らないことが大切です。
ビタミンDの効果を高める摂取タイミング
ビタミンDは脂溶性のため、脂質を含む食事と一緒に摂取することで吸収が良くなると考えられています。時間帯については朝や昼が良いとする説もありますが、明確な科学的根拠は十分ではありません。そのため、毎日の食事の中で継続して摂取することが重要といえます。
「ビタミンDの食べ物」についてよくある質問

ここまでビタミンDの食べ物などを紹介しました。ここでは「ビタミンDの食べ物」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
ビタミンDを手軽に摂取できる食べ物について教えてください。
山口 恵里
卵(特に卵黄)にはビタミンDが含まれており、ゆで卵や卵焼きにして手軽に摂取することができます。
また、しらす干しや鮭フレークはご飯にのせたり、おにぎりの具として中に入れるだけで手間がなく、ツナ缶やサバ缶は常備できる上、サラダやパスタにして簡単にビタミンDを摂取できます。さらに、干し椎茸は味噌汁や煮物に入れるだけで手軽にビタミンDを摂取することができます。
まとめ
ビタミンDは骨や歯の発育促進だけでなく、筋肉の維持や免疫調整にも関わっています。骨を強くし、筋肉を維持できると骨粗鬆症の予防になり、転倒予防も期待できます。『ビタミンDの多い食品』の項で紹介したような食材を取り入れ、ビタミンDだけではなく糖質・たんぱく質・脂質・ミネラルを摂取し、バランスの良い食事を心がけましょう。さらに、日光にあたることでビタミンDが作られますので天気の良い日には外にでて、散歩や運動をするのもお勧めです。
「ビタミンD」と関連する病気
「ビタミンD」と関連する病気は5個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
代謝系の病気
骨軟化症(小児のくる病)
骨粗鬆症循環器系の病気
低カルシウム血症
高カルシウム血症泌尿器系の病気
腎障害
「ビタミンD」と関連する症状
「ビタミンD」と関連している、似ている症状は10個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
骨痛
筋力低下
骨折しやすい
歩行困難
脱力感
冷え
むくみ
多尿
乏尿
無尿
参考文献
日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書|厚生労働省
食品成分データベース|文部科学省
成長におけるビタミンDの重要性|日本ビタミン学会
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