【2025 流行語大賞】は 《忖度批判》 を払拭できるのか? ネット民が予想する “最有力候補” と、その受賞可能性は

【2025 流行語大賞】は 《忖度批判》 を払拭できるのか? ネット民が予想する “最有力候補” と、その受賞可能性は

「ミーム」やエンタメ関連が多くノミネート

 現代用語の基礎知識選「2025 T&D保険グループ新語・流行語大賞」のノミネート30語が発表された2025年11月5日の夜、ネット上では早くも大賞が何かを予想する議論が活発化しました。今年の世相を反映するノミネート30語はいわゆる「ミーム」やエンタメ関連のものが多く、ネット民やSNS民にとってなじみを感じる言葉も多いもよう。一方、近年の大賞は世間の予想と乖離(かいり)するものも多く、年末恒例のこの行事に対して懐疑的な声も少なくないようです。

 新語・流行語ノミネート30語について、X(旧ツイッター)上でそれらに言及する投稿をAIを活用して検索し、投稿数の多いものを順にまとめました。

 まず特に言及の多かったのは大阪・関西万博のマスコットキャラクターとして社会的なインパクトが大きかった「ミャクミャク」。ユーザーの意見としては「◎ ミャクミャク ○ 戦後80年/昭和100年 ▲ ほいたらね △ ラブブ △ チョコミントよりもあ・な・た △ 国宝(観た) △ 物価高」、「オンカジ、クマ被害、国宝、ミャクミャクあたりと予想」など、全30語を俯瞰(ふかん)して客観的に分析するユーザーは、もっぱらミャクミャクを“最有力”の一つにカウントしています。

 また、ミャクミャクと同率で注目を集めたのが、TBSテレビ系のバラエティー番組「水曜日のダウンタウン」関連のミームとして広がった「長袖をください」でした。若者にも人気の同番組。ノミネートに関しては「『長袖をください』が入るって相当インパクトデカかったんだw 当時爆笑したけどww 入ってうれしい」など歓喜の声が。ネット民との相性の良さも手伝って、Xでは多くの言及が見られました。

 続いて、香港出身アーティストによるキャラクター「LABUBU(ラブブ)」のブームを指す「ラブブ」。ぬいぐるみやフィギュアとしての流行やネットミーム化した点が支持されました。「私的にエッホエッホと、チョコミント……と、ラブブかな。YouTubeとTiktok見てるとその辺が一番なじみある」と、SNSプラットフォームでの浸透を理由にする投稿が見られました。

 以下、エンタメのトレンドで「国宝とミャクミャクどっちかだと思う」と社会的インパクトを挙げる声があった映画「国宝(観た)」や、ラブライブ発のユニットAiScReamのデビューシングルのフレーズ「チョコミントよりもあ・な・た」。さらに、大災害が起こるとの科学的根拠のない予言が国内外に広がった「7月5日」、プロ野球選手や人気芸人らが次々活動自粛する理由となった「オンカジ(オンラインカジノ)」、推しのぬいぐるみなどをめでる「ぬい活」、メンフクロウのヒナが草むらを走る画像を指す「エッホエッホ」などが注目を集めています。

大賞への不信感「ここ最近は特に」 …発表は12月

 一方で、流行語大賞の選考に対しては近年、世間の感覚との乖離を指摘する声が少なくありません。過去の受賞ワードについては、聞いたこともない、あるいは忖度(そんたく)を感じるといった批判が多く見られ、年納めのシーズンに影を落とすこともありました。

 X上では「選考委員の好みで決まる無意味な賞。22年は“村神様”、23年は“アレ”、24年は“ふてほど”……どれも知らない」と世間とのずれを危惧する声や、「ここ最近は特に忖度を感じる」と不信感を表す声が代表的です。

 また「趣味嗜好が細分化されたネット社会では流行なんてどれも局地的なもの。多様性に一番対応できないのがオールドメディア」と、ネット時代の多様性とのズレを指摘するもの、「流行“語”大賞の割には、言葉自体が流行したかと言われると違う気がする」ワードが多いと懸念するものも見られました。

 こうした声は、選考の透明性やネット時代の流行を反映させる必要性を示唆しており、特別協賛社が変わった2025年はこうした不信感を払拭できるかがカギとなりそうです。

 最終的な選考結果は世間の声に寄り添うものになるか。気になる大賞は12月1日に発表される予定です。

(LASISA編集部)

配信元: LASISA

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