「小脳出血」についてよくある質問
ここまで小脳出血を紹介しました。ここでは「小脳出血」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
小脳出血の生存率について教えてください。
村上 友太(むらかみ ゆうた)医師
小脳出血は、脳出血の中でも命にかかわる危険性が高い(致死率が高い)病気です。研究によって差はありますが、全体の死亡率はおよそ25〜57%と報告されています。出血の塊が大きい場合や、水頭症を伴う場合は、残念ながら予後(病気の経過・回復の見込み)が悪化します。
しかし、早期に発見し、手術で出血の塊を取り除くことができれば、救命率は上がり、後遺症も軽減される可能性があります。そのため、症状が出たら一刻も早く治療を始めることが非常に重要です。
小脳出血を発症すると歩けなくなるのでしょうか?
村上 友太(むらかみ ゆうた)医師
小脳は体のバランスと運動の調整を担っているため、出血後はめまいや歩行障害が強く、一時的に自力で歩くことが難しくなることが多いです。
しかし、理学療法や作業療法でバランス訓練や筋力強化を続けることで、多くの患者さんが数か月~1年で歩行能力を取り戻しています。出血の塊が非常に大きく、脳幹にまで損傷が及んだ場合や合併症がある場合には、歩行障害が長期に残ることもあります。それでも、早期から継続的なリハビリを行うことで、生活の質(QOL)を向上させることは可能です。
編集部まとめ
小脳出血は突然発症し、激しいめまいや吐き気・嘔吐、歩行障害などの症状が現れる重篤な脳卒中です。最も多い原因は高血圧であり、適切な血圧の管理と、お酒の飲み過ぎに注意する(節酒)・禁煙、適切な体重の維持が予防に重要です。
出血が疑われる症状があれば、すぐに救急車を呼び、脳神経外科のある病院でCT検査を受けましょう。出血の塊が3cm以上ある、または水頭症を伴う場合は手術が推奨されます。早期に治療を始めることで、死亡率を下げ、後遺症を軽減できる可能性があります。
退院後は、理学療法、作業療法、言語療法を継続し、ご家族が支えることで、歩行や日常生活動作の回復が期待できます。生活習慣の改善と継続的なリハビリが、再発予防と社会復帰の鍵となります。
「小脳出血」と関連する病気
「小脳出血」と関連する病気は4個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
内科の病気
高血圧症
脳神経外科の病気
脳動静脈奇形
脳アミロイドアンギオパチー
小脳出血脳出血を起こす最大の原因である高血圧は予防できる病気の代表格です。検診などで指摘された際には、血圧管理を気をつけるように心がけるようにしましょう。発症してから後悔しているケースが多く見受けられます。
「小脳出血」と関連する症状
「小脳出血」と関連している、似ている症状は10個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
関連する症状
激しいめまい
ふらつくまっすぐ歩けない
嘔気
嘔吐構音障害(ろれつ困難)
頭痛(特に後頭部や首の痛み)
眼球が勝手に動く(眼振)
ろれつが回らない
手足が震える
症状の程度によりますが、上記の一つだけで小脳出血を強く疑うとまでは言えない可能性もあります。例えば、めまいやふらつきの症状に加えて、繰り返す吐き気・嘔吐の症状も加わっている場合には、小脳出血が原因である可能性が高まると言えます。
参考文献
脳出血の出血部位別の危険因子について(国立がん研究センター)
脳卒中治療ガイドライン2021
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