●「クマ殺すなとクレームを入れている」は事実無根と主張
一方、SNS上では、「熊森協会が自治体に『クマを殺すな』などのクレームを入れている」といった投稿も見られる。
こうした指摘に対して、室谷さんは「日本熊森協会が『自治体に連絡してください』という呼びかけをしているなどの事実はない。把握している限り、うちの会員がどこかに電話をかけて、ものすごく困った事態になっていることはない」と否定した。
同協会の会員は、2023年ころの2万人からゆるやかに増え、現在は約2万1000人を数えるという。
●「子グマ殺すのは間違い」
会見では、北海道や東北の支部長らが現場の状況を報告し、捕殺偏重の現状に疑問を投げかけた。

「(ゴミなどがクマを寄せ付けているとして)近づけてクマを呼び出しているのは私たち」「呼ばないことが大事。呼ばないイコール人的被害にならない」(北海道支部長の鈴木ひかるさん)
「2023年にも大量出没があり、推定生息数の半数が捕殺されたが、現在も状況はよくならず悪化し、当時よりも早いペースで捕殺が進んでいる」(秋田県支部長の井阪智さん)
「子グマを殺すのは人道的にも問題。クマだから殺してよいという風潮が広がるが、子グマに手をつけるのは間違っている」(岩手県支部長の東淳樹さん)

