
鮎釣り師の界隈では、この時期になると必ずと言って良いほど「神通川」の名があちらこちらで囁かれる。そして、今シーズもようやくその便りが聞こえてきた。そう、〝神通フィーバー!〟である。連日のように〝大釣り〟の釣果が報告されているとあらば、行くっきゃない!と一路、富山県を目指せば数多の釣り人と、それと同じ数の鮎竿がズラリと並んでいた! 富山県内の河川が禁漁まであと一カ月に迫った夏の終わり…今年はどんな神通鮎に出会えるのだろうか?毎年ポテンシャルの高さを存分に発揮してくれるこの川には、期待を抱かずにはいられない。 目指せ、良型の入れ掛かり~!
新垢のベストタイミング!鮎の多さは圧巻!
この川で何度も一緒に楽しい時間を過ごしてきた〝アニキ〟も、この好機を逃す筈がないだろうと思っていたら…やっぱりいました(笑)。約束をしていなくったって会えるのだ(笑)。ということで、今回もアニキと竿を出すことに!
事前情報と、オトリ屋さんの話によれば空港周辺が良いとのことで、さっそくそちらに向かってみることに。道中、川を見ればすでに多くの釣り人があった。変化のあるポイントや瀬、瀬肩は人気で釣り人が密集している。
私たちが向かったのは空港の下流域に位置する高速橋周辺。上流に比べて比較的混雑しておらず、特に右岸側は釣り人も少なくポイントも選べそうな雰囲気だ。入川したポイントは手前に浅瀬の分流があり、下流には婦中大橋が見える場所。立ち込みや川切りが苦手な私にとって、今回のように大規模なポイントでは、いかに釣り動ける範囲があるのかが重要なポイントとなってくる。ここは手前の水深が浅いので、私でも分流を切ることができ、上下に広く探れると判断した。
そしていざ川へ。すると、そこには驚きの光景が!石はピッカピカ、水の中には踏むほどの鮎の姿が…!歩を進めるたびに「ワシャーワシャー」と鮎が逃げ惑う。想像を超えた光景が目の前に広がっていた!とにかくもう、目の前の流れの中でうごめく無数の鮎に私の目は大喜びである(笑)。
浅瀬のヘチで上飛ばし!怒涛の入れ掛かりだ!
まずは分流を渡り、浅瀬の中洲側から水深のある右岸に向けて探っていく。渡渉している最中も、とにかく鮎の数が多くて「踏んでしまうのではないか?」と心配になったくらいである。さらに、渡り切った中洲のヘチにはさらに多くの鮎の姿が!「この鮎の数、ど~なってんの~??」と、あっちにも鮎、こっちにも鮎で、目移りしてしまうような状況だ。
逸る気持ちを抑えつつ丁寧にオトリを足元から送り出す。すると、50cmいや30cm程泳がせた頃合いだろうか、いきなり「スッコーン!ギラリン!」と、足元で早速1尾目の鮎がヒットした。決して大きくはないが、アタリは明確。引きも爽快で、追星はクッキリの「マッキッキー」である!ここからなんと3連チャン!幸先の良い滑り出しだ。
オトリが泳ぐ間も無く針を引ったくる神通鮎には圧巻!と言うしかない。「連日束釣りがでている」と聞いていたのにも、納得である。この釣れっぷりを見て、いつも装備している背針を外し、手返し重視で臨むことにした。
あらゆるポイントに鮎はいるが、もちろんすべての鮎が追ってくる訳ではない。追いの強い鮎は比較的流れが走るポイントで多く見られた。流れの緩いトロ場では、鮎はいるものの反応が薄かった印象である。上手くパターンを掴むことで怒涛の入れ掛かりが頻発し、数を伸ばすことができた。

