「卵巣がんの主な4つの原因」はご存知ですか?医師が徹底解説!

「卵巣がんの主な4つの原因」はご存知ですか?医師が徹底解説!

卵巣がんの症状は?メディカルドック監修医が卵巣がんの原因を解説します。気になる症状がある場合は迷わず病院を受診してください。

※この記事はメディカルドックにて『「卵巣がんの症状」はご存知ですか?原因・セルフチェック法も医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

木村 香菜

監修医師:
木村 香菜(医師)

名古屋大学医学部卒業。初期臨床研修修了後、大学病院や、がんセンターなどで放射線科一般・治療分野で勤務。その後、行政機関で、感染症対策等主査としても勤務。その際には、新型コロナウイルス感染症にも対応。現在は、主に健診クリニックで、人間ドックや健康診断の診察や説明、生活習慣指導を担当している。また放射線治療医として、がん治療にも携わっている。放射線治療専門医、日本医師会認定産業医。

「卵巣がん」とは?

卵巣がんは、卵巣にできた悪性腫瘍です。
卵巣は、表面の細胞である上皮細胞(じょうひさいぼう)、卵子のもとになる胚細胞(はいさいぼう)、性ホルモンを産生する性索(せいさく)細胞、その他にも間質(かんしつ)細胞などのさまざまな細胞からできています。それぞれの細胞が腫瘍化するのですが、卵巣がんの中で、上皮細胞が腫瘍化した上皮性腫瘍が約90%を占めており、最多となっています。
卵巣がんが進行すると、腹部の臓器や腹壁の内側などを包む腹膜などにも広がり、これを腹膜播種(はしゅ)といいます。播種した病変は、大腸、小腸、横隔膜、脾臓などに浸潤(しんじゅん)していきます。また、卵巣がんは、腹部の大血管の周囲にある後腹膜(こうふくまく)などへのリンパ節転移もみられます。その他、肺や肝臓、脳や骨などの臓器に転移することもあります(遠隔転移)。
卵巣がんの好発年齢は、2019年の年齢階級別罹患率では、50代以降からの中年や高齢者の女性に多くみられています。
卵巣がんの治療は、可能であれば、腫瘍を取り除くための手術が行われます。できる限りの病変を摘出し、どのような種類のがんであるかを調べる目的も兼ねています。また、薬物療法も併用することがあります。
卵巣がんが再発したり、骨などに転移したりして痛みの症状等がある場合には放射線治療も用いられます。

卵巣がんの原因

卵巣がんの原因は、子宮頸がんや子宮体がんとは異なり、はっきりとした原因はわかっていない部分もありますが、以下に卵巣がんのリスク因子について解説していきます。

乳がんまたは卵巣がんの家族歴がある

卵巣がんの 5%程度は遺伝が原因だとわかっています。遺伝性乳がん卵巣がん(HBOC)という病気です。これは、主に乳がんの原因遺伝⼦(BRCA)に異常が生じていることで発生します。卵巣がんは通常では中高年の女性に好発しますが、それよりも若い年齢で上⽪性がんなどが発生します。
親や姉妹に、若い時期に乳がんや卵巣がんになった⼈がいる場合には、遺伝性の病気のカウンセラーなどがいる医療機関を受診し、検診を適切に受けるようにするなどの対応をとると良いでしょう。

⼦宮内膜症によるチョコレート嚢胞がある

卵巣には、良性の腫瘍ができる場合があります。例えば、子宮内膜症により卵巣内にチョコレートのような古い出血がたまると、卵巣子宮内膜症性嚢胞(チョコレート嚢胞)となります。⽇本において⼦宮内膜症による卵巣チョコレート嚢胞ががん化することが明らかになっています。
もしも卵巣嚢腫がある場合には、⼩さければ低⽤量ピルなどの薬物療法を⾏って、経過を観察します。50歳前後の閉経周辺期以降や、若くても 10cm 以上のサイズが大きいものがある場合は、がん化を予防するために手術によって摘出を考えたほうがいいとされています。

肥満・喫煙

肥満は卵巣がんによる死亡リスクを増加させるという報告があります。また、喫煙は一部の卵巣がんのリスクを高めるという報告もあります。
このように、生活習慣も卵巣がんの発生に関与しています。

妊娠経験がない

卵巣がんは、排卵回数が多いほどリスクが高まるという報告もあります。途切れのない排卵は卵巣上皮に損傷を与え、卵巣がんの発生率を高める可能性があるのです。そのため、妊娠経験がなかったり、不妊であったりして妊娠せずに過ごす期間が長くなり、生涯の月経回数が多くなると、その分排卵回数も増えるために卵巣がんのリスクが増すと考えられます。

配信元: Medical DOC

提供元

プロフィール画像

Medical DOC

Medical DOC(メディカルドキュメント)は800名以上の監修ドクターと作った医療情報サイトです。 カラダの悩みは人それぞれ。その人にあった病院やクリニック・ドクター・医療情報を見つけることは、簡単ではありません。 Medical DOCはカラダの悩みを抱える方へ「信頼できる」「わかりやすい」情報をお届け致します。