息子の小学校の「学習発表会」は、人数制限があるため、義母の参加を断ったにもかかわらず、発表会当日に現れました。さらには「人数制限があるのを知らず遠方から来た」と嘘をつき、入ることに成功。義母はうまくいったとニッコニコですが、この一部始終のやりとりはほかのママたちに見られ、後ろのほうからは小さなヒソヒソ声が聞こえてきます。ママは沈んだ気持ちのまま、後悔の言葉を口にすると「空気悪くするのはやめようよ」と言うパパ。この言葉で、ママの心のシャッターが閉まりました。
パパが義母のために席取りをしてるのを見て、ママはほかの保護者に悪いと、罪悪感でいたたまれません。2人には極力目を向けず、会話に混ざらないようにして“義母& パパ、1人で見に来たママ”という2組に見えるように努力しました。こんなにモヤモヤした気持ちになるくらいなら、パパを留守番させたほうが良かったかなと後悔が頭をよぎりましたが、「もう考えない! 息子頑張れ!!」と気持ちを切り替えます。
夫にはガッカリ







発表会は、とてもすばらしいものでした。
緊張はしていましたが、一生懸命練習していたことが伝わってきて、義母とパパも大絶賛。
ママは複雑な気持ちですが、よろこんでいる息子を見て何も言えず……。
“義母の強引さもそうだけど、今回のことでパパには本当にガッカリ。義母のことを抜きにすれば良いパパなのに”と割り切れずに、やるせない気持ちでいっぱいでした。
数日後、パパは会社から思いつめた表情で帰って来ました。
黙り込んだあとに、突然「この前の発表会のことだけど、本当に……すみませんでした」と謝罪したのでした。
◇ ◇ ◇
ママの話を聞かず義母ばかりを優先していたパパが、急に謝ってきました。
発表会では、人数制限を無視した義母と、その義母を擁護したパパの行動がどれだけ周囲に迷惑をかけたことか。ママがモヤモヤしてしまったのも当然でしょう。
今回のことでパパが自分のしたことをしっかり理解し、今後は家族や周りへの配慮を忘れない姿勢を、親として示してほしいですね。
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著者:マンガ家・イラストレーター あべかわ

