オールオン4で骨造成が必要になるケースとは?治療の流れや注意点も併せて解説

オールオン4で骨造成が必要になるケースとは?治療の流れや注意点も併せて解説

骨造成が必要な場合の治療の流れ

骨造成が必要な場合の治療の流れ

それでは、骨造成とはどのような流れで行われるのでしょうか。以下で解説します。

①自家骨を採取する

患者さん自身の骨を利用する自家骨移植を行う場合、まず顎の先端や奥歯の外側から骨を採取します。採取した骨は、細かく砕いて移植しやすい状態に加工されます。
インプラントと骨造成を同時に行う場合には、この採取した骨を用いて骨の厚みや高さを補います。

②インプラントを埋入する

次に、インプラントを顎骨の所定の位置に埋め込む手術を行います。 まず歯茎を切開し、専用のドリルで骨に小さな穴を開け、インプラント体を定めた角度と深さで挿入します。
このとき、骨の高さや厚みが不足している場合には、事前に自家骨や人工骨補填材を併用して土台を補強します。

骨造成を伴うインプラント手術は、インプラントの一部が骨から露出しないように慎重な埋入が求められます。術後の安定性を高めるため、噛み合わせの位置や力のかかり方も考慮しながら計画的に埋入を行います。
埋入が完了したら、インプラントが骨としっかり結合するまで数ヶ月間の治癒期間を設け、次のステップに進みます。

③骨補填材を充填する

インプラントを埋入した後、骨が不足している部分に採取した自家骨や人工の骨補填材を充填します。
この骨補填材は、骨の再生を助ける重要な役割を果たし、将来的にインプラントが安定するための土台となります。
充填後は、特殊な人工膜(メンブレン)で覆い保護します。メンブレンには歯肉の侵入を防ぎ、骨がゆっくりと再生する環境を保つ働きがあります。
膜の種類には、体内で自然に吸収されるタイプと、治癒後に除去が必要なチタン製タイプがあり、患者さんの状態に応じて選択されます。

④歯茎の縫合

骨補填材の充填とメンブレンの設置が完了したら、歯茎を元の位置に戻して丁寧に縫い合わせます。この縫合は、外部からの細菌感染を防ぎ、骨が安定して再生するために重要な工程です。
骨の再生には通常6〜10ヶ月程度の期間がかかり、その間は患部を刺激しないように注意が必要です。
また、定期的に経過観察を行い、治癒の進行を確認しながら次のステップへ進みます。

⑤上部構造を装着する

骨の再生とインプラントの結合が確認できたら、上部構造を装着する最終ステップに入ります。
まず、歯茎を少し開いてアバットメントと呼ばれる連結パーツを取り付けます。その上に、周囲の歯の色や形に合わせて製作した上部構造を装着し、噛み合わせや見た目を調整します。チタン製のメンブレンを使用していた場合は、この段階で一緒に取り除きます。
治療完了後は、インプラントの寿命を長く保つために定期的なメインテナンスと丁寧なセルフケアを行い、清潔な口腔環境を維持することが重要です。

オールオン4で骨造成が必要になる場合の治療期間や費用相場

オールオン4で骨造成が必要になる場合の治療期間や費用相場

メリットや注意点のあるオールオン4の骨造成ですが、治療期間や費用はどのくらいかかるのでしょうか。以下で基本的な目安を紹介します。

治療期間

オールオン4に骨造成を併用する場合、治療期間は通常よりも長くなる傾向があります。
骨造成の治癒には4〜8ヶ月程度の時間が必要とされます。骨の量を増やした後、しっかりとした骨が再生されるまで待つ期間があるためです。さらに、骨造成とインプラント埋入を別々に行う場合は、併せて1年程度かかることもあります。

ただし、骨の状態や治癒の経過には個人差があります。それなりに骨の量が残っている方であれば、骨造成とインプラント埋入を同時に行う“同時埋入法”が可能な場合もあり、期間を短縮できることもあります。

いずれにおいても治療前の精密検査で骨の状態を把握し、歯科医師と一緒に無理のないスケジュールを立てることが大切です。

費用相場

骨造成を伴うオールオン4の治療は、自由診療(保険適用外)が基本です。
そのため費用は全額自己負担となりますが、医療費控除の対象にはなるため、確定申告時に申請すれば税金の一部が戻る可能性があります。
骨造成の費用は、採用する術式や骨の再生量によって異なります。以下で目安を紹介します。

ソケットリフト:約3万〜10万円。骨の不足が軽度な場合に行う方法で、インプラントの埋入方向から骨を補います。

サイナスリフト:約15万〜35万円。上顎奥歯の骨が薄いケースに適用される手術で、側面からアプローチして骨を増やします。

GBR法(骨誘導再生法):約3万〜15万円。人工膜で骨の再生を助ける方法で、幅広い症例に対応できるとされています。

ボーングラフト(骨移植):約5万〜30万円。自家骨や人工骨を移植して骨を増やす方法で、大きな欠損部位に適しています。

ソケットプリザベーション:約5万〜15万円。抜歯直後に骨の吸収を防ぐ目的で行う治療です。

複数の術式を併用する場合や、上顎の治療ではさらに費用が高くなる可能性もあります。
治療計画を立てる際には、総費用の見積もりと分割支払いの可否などを事前に確認しておきましょう。

日常生活への影響

骨造成を伴うオールオン4の治療後は、日常生活での注意点を守ることが回復の鍵となります。
まず、手術当日は血行をよくする行動は避けましょう。例えば、飲酒や激しい運動、長風呂などが挙げられます。翌日からいつもの生活に戻れる場合が多い傾向にありますが、2〜3日程度は安静を保つことが望ましいです。

また、手術部位を触ったり、強くうがいしたりしないことが大切です。骨造成した箇所は、骨折と同じようにデリケートな状態です。歯ブラシが当たらないように注意し、歯科医師から指示された範囲内で優しく口腔ケアを行いましょう。

食事も重要なポイントです。硬いものを噛むと骨補填材が動いてしまい、骨の再生が妨げられることがあります。治療直後はゼリーやスープ、おかゆなどのやわらかい食事を中心にしましょう。
また、仮歯を装着している場合は、強い力で噛むと外れることがあるため、仮歯に負担をかけない食事を意識することも大切です。

配信元: Medical DOC

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