
「白身のトロ」と呼ばれ、近年では高級魚の代名詞となった“ノドグロ”ことアカムツ。市場では「幻の魚」「赤いダイヤモンド」とも喧伝されるアカムツが、連日、規定数(1人8匹の自主規制)を達成しているという。この好機を逃すまいと、茨城県波崎港『仁徳丸』に急行した!
集合1時間前、ノドグロハンターが続々と…
『仁徳丸』が係留する波崎漁港は、千葉県銚子市と茨城県神栖市を結ぶ「新銚子大橋」のほど近く。ナビに「青木屋旅館(神栖市波崎9495)」を入力すれば、目的地の手前100m右手に『仁徳丸』の看板が現れる。
集合時間は午前4時迄だが、3時前後から釣り人の車が次々と到着し、船縁に竿や目印の棒などを挿して釣り座を確保するのが常だ。
3時半には女将が軽トラックで到着。あいにくの小雨模様だったこの日は、コンテナ内で受付が行われた。乗船名簿を記入し、船代を支払い、エサの冷凍ホタルイカと氷を受け取る。
仕掛けのセットは釣り場に着いてからでも問題ない。釣り座に道具を積み込み、エサを桶に入れると釣り人たちはシート付きのキャビンで一息。午前4時10分、「第七 仁徳丸」は暁暗の海へと出港した。
スタート早々アタリが…!
小一時間で到着したのは波崎沖、水深120mの大場所「寒猫根(カンネコネ)」。アナウンスを合図に仕掛けを投入すると、早々に右舷トモ(船尾)の岡野さんにアタリ。サバ避けの1本針仕掛けが功を奏し、1投目から“本命”アカムツを引き寄せた。続いて右舷ミヨシでも「ガツガツ!」と明快な魚信。取り込まれたのはワンサイズ上のアカムツだった。
その後も船中のあちこちで竿が弧を描き、サバに翻弄されながらも順調にアカムツが顔を見せる。手の合う釣り師から釣果を重ねる中、辛抱の末に手にした一尾に笑みを浮かべる釣り人の姿も印象的だった。

