船長に訊くアカムツ釣りのコツ
波崎沖・水深120m前後の浅場を攻略したこの日。アカムツ釣りのコツを『仁徳丸』三橋正幸船長に訊いた。
──今期のアカムツ、例年に比べていかがですか?
船長「ここずっと安定してて、数は上がってます。あと、サバが多い」
──浅場で楽しめるのはいつ頃まで?
船長「例年だと11月くらいまで。年越したら犬吠沖の方へ。アカムツを始めるなら今がイイです。やり易いよね、オモリは軽いし、水深も浅いし。犬吠沖になるとだんだん水深は深いしさ、潮の流れが速い時もある。ハードになるからね」
──アカムツ釣りのコツ、アドバイスは?
船長「第一はサバ対策だな。このところ数(釣果)伸ばしてる人は1本バリ。2本だと大抵間違いなくサバが来る。まぁとりあえず1本でやって貰った方が」
取材日もサバが多く、中深場のサバは食べても非常に美味しいのだが、アカムツと一緒に掛かるとアカムツを振り落としてしまうだけでなく、仕掛けの上げ下げに時間が掛かり釣りの効率を下げる。そのうえ、周囲の釣り人と重篤なオマツリを引き起こす要因にもなる。サバ避けしていてもお土産くらいには釣れて来るので、ここは潔く上針を外して1本針仕掛けにすることをお薦めしたい。
浅場で魚影濃くビギナーにもお薦め!
この日の竿頭はアカムツ初挑戦の白石さん。8匹を揃えて見事規定数達成。平均しても3~4匹と好調で、船中ボウズは皆無。さらにクロムツ、アマダイ、ドンコ(チゴダラ)、ユメカサゴにサバなどゲストも豊富で、クーラーは色とりどりに賑わった。
帰宅後は刺身を皮目炙りの焼き霜造りに、塩焼き、煮付け、潮汁、干物と、アカムツならではの多彩な料理で舌鼓。ゲスト魚も加われば食卓は一層豪華になる。釣趣に加え食味の満足感も、この釣りの大きな魅力だ。
浅場で魚影が濃く、ビギナーにも好適な波崎沖・寒猫根のアカムツ釣り。サバ対策と根気良く誘う釣りを心得れば数釣りも夢ではない。まだまだ暑い2025年の秋口、ひと足早い“海の豊穣”を味わいに足を運んでみてはいかがだろうか。

