「行っちゃったね」とポツリ…息子との散歩中に体験した恐ろしい話。息子が見たものとは?

「行っちゃったね」とポツリ…息子との散歩中に体験した恐ろしい話。息子が見たものとは?

2歳の息子と家の近所を散歩していたときのことです。いつも歩いている馴染みのある道で、その日もいつものように息子の道草に付き合いながら、ゆっくりとお散歩していました。
しかしそんなのんびりした雰囲気が一転、息子の言葉でゾッとする体験をすることになりました。

私のことを必死に押す息子

歩き慣れた道を、私が車道側に立ち、息子と手をつないで散歩。息子が立ち止まり側溝や石を気にしていたので、私も立ち止まって息子を眺めていました。


しばらくすると、息子が顔を上げて進行方向をチラチラと気にし始めたのです。私も息子の視線の先を確認するも、人も車も来ません。


「何かあった?」と聞くと、息子はスッと立ち上がり、「ねぇママ、危ないよ」と言うのです。


「何が?」と聞くと、息子は「どいてどいて」と私を車道側にぐいぐい押し始めました。私はわけがわからず「なになに、危ないよ」と言って、車が来ないことを確認したあとで一歩車道側へ。息子は私が移動したのを見るや否や、サッと私の横に自分もずれました。

息子が見送った先には何が…!?

息子の視線は、さっきまでの進行方向から、私たちが立っていた場所、そして私たちが歩いてきた方向と、まるで誰かがそこを歩いて行ったかのように流れていきました。


息子は「行っちゃったね」とポツリ。「何が行っちゃったの?」と怖いながらも聞くと、「髪がね、こーんなに長いの」と地面まで手を伸ばしました。


「え、え? 誰か通ったの?」と聞きましたが、息子は興味がなくなったのか、そのまま答えてくれずじまい。ケロッとしている息子に対して、私だけうしろを何度も振り返りながら家路につきました。


息子が見送った方向には、お墓がありました。息子が必死に私をどかした姿や、流れるように何かを見送った目線を思うと、怖くてたまりません。また息子が何か見てしまったら……と思うと怖くて、あの日以来、その道は通らないようにしています。



著者:山口花/女性・ライター。2017年生まれの女の子と、2021年生まれの男の子のママ。夫の地元で個性的な人たちに囲まれながら育児しつつ、教育系ライターとして活動中。

イラスト:森田家


※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています

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