インフルエンザで下痢になる?メディカルドック監修医がインフルエンザによる下痢や胃腸炎の主な原因や何科へ受診すべきか・対処法などを解説。

監修医師:
伊藤 陽子(医師)
浜松医科大学医学部卒業。腎臓・高血圧内科を専門とし、病院勤務を経て2019年中央林間さくら内科開業。相談しやすいクリニックを目指し、生活習慣病、腎臓病を中心に診療を行っている。医学博士、産業医、日本内科学会総合内科専門医、日本腎臓学会腎臓専門医、日本透析医学会透析専門医、日本東洋医学会漢方専門医、日本医師会認定産業医、公認心理師。
インフルエンザで下痢になる症状の対処法
インフルエンザでは、高熱やだるさの他に下痢になるケースもあります。症状ごとに考えられる原因と対処法を解説します。
インフルエンザで下痢になる症状で考えられる原因と対処法
インフルエンザにかかると、熱や全身の炎症反応によって胃腸の働きが乱れ、下痢になることがあります。下痢によって体内の水分が失われるため、脱水を防ぐために水分補給をおこないましょう。吸収がよく、適度に塩分が含まれる経口補水液やスポーツドリンクが望ましいですが、無い場合は麦茶や水、スープなどでも構いません。下痢が続き、水分が十分にとれないと脱水症状を起こすおそれがあります。口の渇きや尿の減少などが見られる場合は、早めに医療機関を再受診してください。
インフルエンザで熱はないのに下痢になる症状で考えられる原因と対処法
「薬を飲んで熱は下がったのに、下痢が始まった、または続いている」という場合、治療薬の副作用が原因かもしれません。確率は高くないものの、オセルタミビル(タミフル)、バロキサビル(ゾフルーザ)といった抗インフルエンザウイルス薬には、下痢の副作用も報告されています。ただし、抗インフルエンザ薬を途中でやめると十分な治療効果を得られない可能性があるため、自己判断で薬を中止するべきではありません。
熱が下がっても下痢が続く場合、再度内科を受診することをおすすめします。
インフルエンザで吐き気と下痢になる症状で考えられる原因と対処法
インフルエンザで吐き気や下痢症状が強い場合、インフルエンザB型に感染している可能性も考えられます。とくに小児の場合、インフルエンザB型は、A型よりは高熱が出にくく、腹痛や下痢などの消化器症状が出やすいといわれています。対処法は基本的に通常のインフルエンザと同様です。下痢をしているときは、消化の良い食事を心がけ、胃腸への負担を減らしましょう。おかゆややわらかく煮込んだうどんもおすすめです。下痢症状が5日〜1週間以上続く場合や脱水症状になるほどの強い下痢の場合は、自己判断せずに内科・消化器科を受診してください。
下痢を伴うインフルエンザは家族にうつる?
かかったインフルエンザが下痢を伴うタイプの場合、ご家族にもうつる可能性は十分に考えられます。インフルエンザの主な感染経路は、咳やくしゃみ内のウイルスを吸い込む「飛沫感染」と、ウイルスが付着したものを触った手で目や鼻、口を触る「接触感染」です。以下の対策を徹底し、家庭内感染を防ぎましょう。
・ 手洗い:感染した方もご家族も、石鹸と流水でこまめに手を洗いましょう
・咳エチケット:マスクを装着し、咳やくしゃみからの感染を防ぎましょう
・こまめに換気をする:対角線上の窓を開ける、換気扇を利用する[友駒4] などして、十分な換気をおこないましょう
・湿度の保持:空気が乾燥していると感染が広がりやすいため、加湿器を使ったり室内に濡れタオルを干したりして50~60%の湿度を保ちましょう
また、痰や鼻水の付いたティッシュはすぐにゴミ箱に捨てる、箸やスプーンは共用しないなどの基本的な対策も大切です。

