下痢を伴うインフルエンザの症状の正しい対処法は?
インフルエンザで下痢の症状がある場合、受診時に下痢症状のことを伝えましょう。医師が必要と判断すれば、整腸剤が処方されます。抗インフルエンザ薬が処方された際は、医師の指示を守り正しく使用することも大切です。
また、以下のようなセルフケアもあわせておこないましょう。
・脱水症状を防ぐために水分補給をする
・食事は消化の良いものを選ぶ
・回復を早めるためにゆっくりと休む
インフルエンザからの回復には、本人の免疫力が大切です。ゆっくりと休み、体力の回復につとめましょう。下痢症状がある場合は脱水を起こしやすいため、通常のインフルエンザよりもこまめに水分を摂ることを心がけてください。
また、胃腸が弱っているため、食事はおかゆやすりおろしたリンゴ、よく煮込んだうどん、野菜スープなど、消化の良いものがおすすめです。ただし、吐き気があるときに無理に食べる必要はありません。 なお、ウイルスの排出を妨げて回復を遅らせる可能性があるため、自己判断で市販の下痢止めを使用するのは避けてください。市販の解熱剤を使用する場合は、合併症であるインフルエンザ脳症のリスクを上げない、アセトアミノフェンを含むものが適しています。
なお、家族や周りの方への感染を防ぐため、換気や手洗い、マスク着用なども忘れずにおこないましょう。
「インフルエンザで下痢」の症状についてよくある質問
ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「インフルエンザで下痢」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
感染するインフルエンザの型によって下痢になりやすい等の違いはありますか?
伊藤 陽子(医師)
一般的に、インフルエンザB型は、A型に比べて腹痛や下痢といった消化器系の症状が出やすいといわれています。ただし、A型でも消化器症状が出ることはあり、症状の現れ方には個人差があります。症状だけでA型かB型かを断定することはできません。 A型・B型のどちらも基本的な治療法は変わらないため、インフルエンザを疑う場合は受診し、適切な治療を受けましょう。
突然、下痢と高熱の症状が出たときインフルかどうか見分ける方法はありますか?
伊藤 陽子(医師)
一般の方が、下痢と高熱の症状のみでインフルエンザか他の感染症を完全に見分けるのは困難です。ただし、下痢と発熱がよく見られるインフルエンザと感染性胃腸炎は症状がやや異なるため、「インフルエンザかもしれない」「胃腸炎かもしれない」程度の想像をすることはできるかもしれません。両者の特徴を、簡単にまとめました。
インフルエンザ:38度以上の突然の発熱・頭痛・関節痛や筋肉痛・全身のだるさ・場合によっては下痢
感染性胃腸炎:下痢・嘔吐・腹痛・多くの場合発熱は37~38度程度
ただし、インフルエンザで熱があまり出ないケースや胃腸炎で38度の熱が出るケースもあるため、正確な診断には医療機関での検査が必要です。基本的には、自己判断せずに受診するのが望ましいでしょう。
インフルエンザが治りかけの時期に下痢が続いています。感染性胃腸炎なのでしょうか?
伊藤 陽子(医師)
インフルエンザの治りかけに下痢をするケースもあるため、感染性胃腸炎なのかは診察しないと分かりません。たとえば、治りかけのインフルエンザによる下痢には、以下のような原因が考えられます。
・熱は下がったが、インフルエンザによる下痢が残っている
・インフルエンザ治療薬の副作用で下痢をしている
・胃腸が弱っている状態で消化の悪いものを食べた
ただし、インフルエンザによって腸のバリア機能が弱まり、感染性胃腸炎にもかかる可能性は考えられます。下痢が長引く場合や強い嘔吐・下痢が現れた場合などは、内科や消化器内科へ相談してください。

