ALS(筋萎縮性側索硬化症)の代表的な症状
ALSは初期症状として大きく分けて手足の筋力がはじめに弱くなるパターンと飲み込みや喋りなど口やのどの症状から始まるパターンに分けられます。以下に代表的な症状を示しますが、初期にすべて現れるわけではないことに注意が必要です。気になる症状があれば、脳神経内科を受診しましょう。
手や足の力が入らない
ALSでは腕や足に力が入らなくなります。古くは片側の腕から始まるとされていましたが、片側の足から始まる例が知られるようになりました。いずれも片側から始まることが多いとされています。 腕の症状であれば、「手に力が入らず、ものが持てない」、「肩が上がらない」などの症状が代表的です。足であれば、「膝の力が抜ける」、「階段が登れない」などが挙げられます。個々人によって力が入らない症状は様々ですので、気になる症状があれば、受診しましょう。
手や足の筋肉が痩せる
通常は手足の力が入らない症状に加えて手足の筋肉が痩せてきます。しかしながら、時に力は入るのに筋肉が痩せてきたとの症状で受診する方もいます。また、全身の筋肉が痩せてくると、体重も自然に減ってきます。そのため、体重が減ってきたとのことで気づく方もいます。特に筋肉が痩せてくるときに注目してほしいのは症状のある手の、親指のまわりの筋肉です。手のひらの親指の付け根の筋肉が痩せてきて左右で差がある場合は、病院を受診するようにしましょう。
筋肉がピクつく
筋肉自体が時々ピクつく症状は運動神経が傷ついて、脱落するときに特徴的な症状です。専門用語では、線維束性収縮といいます。健康な方も、疲れているときに瞼や顔、手足にでるピクつきもその一種です。ALSでは、自分の意図しないタイミングで、この線維束性収縮が起こります。自覚してない場合もありますが、時に症状に気づいて病院を受診される方もいらっしゃいます。疲れているとき以外にも、筋肉のピクつきがある場合は受診を考えましょう。
ろれつが回らない、喋りにくい
口やのどの症状が主体の球麻痺型ALSの初期に代表的な症状です。この場合は舌やのどの筋肉が障害されることで、ろれつが回らなくなったり、喋りにくくなったりします。特にこの場合の声は鼻にかかるようになります。専門用語で開鼻声といい、特徴的な声になります。この症状が出ている場合は、舌が痩せてきており、さらに、ピクつきもみられることが多いです。このような症状がそろっている場合は速やかに脳神経内科を受診しましょう。
飲み込みにくい
この症状も、球麻痺型ALSの初期に特徴的です。ものを飲み込むためには、舌やのど(咽頭や喉頭)の筋肉がうまく働く必要があります。この部分の筋肉が弱ってしまうため、飲み込む機能が低下して、食事が十分摂れなくなります。また、むせ込むことも多くなり、肺炎などを起こしやすくなってしまいます。飲み込みにくさだけではALSに特徴的な症状とは言えませんが、ほかにも重大な病気が隠れていることもあります。まずは、かかりつけの先生に相談し、耳鼻咽喉科や消化器内科、脳神経内科などを紹介してもらいましょう。もちろん、ろれつが回らないや喋りにくいという症状が一緒にある場合は脳神経内科が望ましいでしょう。
すぐに病院へ行くべき「ALS(筋萎縮性側索硬化症)」
ここまではALS(筋萎縮性側索硬化症)を紹介してきました。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。
ALSの症状に息苦しさがある場合は脳神経内科へ
前述の項でALSの症状についてお話しました。手足に力が入らなかったり、筋肉が痩せてきたり、ピクついたりする症状やろれつが回らない、喋りにくい、飲み込みにくいといった球麻痺型ALSの症状です。それらに加えて、息苦しさや呼吸を苦しそうにしている場合は、呼吸に必要な筋肉も障害されている可能性があります。特に、意識も悪い場合は救急外来を受診しましょう。意識レベルが保たれている場合も、速やかに脳神経内科を受診するようにしましょう。
受診・予防の目安となる「ALS(筋萎縮性側索硬化症)」のセルフチェック法
・手や足に力が入らない症状がある場合
・筋肉が痩せてきた症状がある場合
・筋肉がピクつく症状がある場合
・ろれつが回らない、喋りにくい症状がある場合
・飲み込みにくい症状がある場合

