そんなモラ夫を「モラ夫解体屋」の力を借りて成敗し、人生をリスタートさせていく妻の姿をオムニバス形式で描いた漫画『モラ夫解体屋 その夫、本当に必要ですか?』の1巻が発売され、注目を浴びている。今回は、同作のシナリオ担当のかうちさん、作画担当の黒野ナツ子さんに話を聞いた。




■かうちさん&黒野ナツ子さんインタビュー
――作中にはさまざまな「モラ夫」が登場しますが、執筆にあたりモラ夫について周囲の人などに取材されたりしましたか?
【かうち】はい。周りのトラブルの原因を聞いてみると、その根底にはモラハラが潜んでいるケースが多いことがわかりました。金銭トラブルや浮気問題、義家族との関係、職場での人間関係など一見異なる問題も、その裏には人それぞれのモラルの基準が深く関わっています。そうした多岐にわたる事例を参考にすることで、本作のキャラクターたちにより深いリアリティを持たせることができました。
――「モラ夫」のそれぞれのキャラクターづくりで苦労された部分はありますか?
【黒野ナツ子】私自身はモラ夫と無縁で平和に過ごしているため(笑)、作中のモラ夫を見て「こんなにひどい夫がいるの…!?」と、なかなか想像ができない部分もあり苦労しました。あくまでエンタメとして楽しんでいただけるように、ちょっと極端にモラハラぶりを演出できるように意識しました。
――本作は喫茶店「ミラージュ」がモラ夫解体屋としてストーリーの軸となり、オムニバス形式で展開していきます。ミラージュの2人は毎回登場しますが、この2人のキャラクターづくりについては、毎回登場するからこそ、こだわったり工夫した部分はありますか?
【黒野ナツ子】「ミラージュ」はモラ夫からの駆け込み寺のような場所なので、癒やしや励ましを与えてくれるような存在になるようにデザインしました。2人が暗躍する場面もあるので、明るい部分と怪しい部分とのギャップを描き分けられるように気をつけました。
――本作の中で、特に読んでほしい、注目してほしいシーンを教えてください。
【かうち】第1話で、モラ夫が憧れの選手にズバッと本質を指摘されるシーンですね。読者に伝えたいセリフを凝縮しました。
どれも「モラ夫」を描いたストーリーだが、決して夫だけでなく、さまざまな「モラハラ」への対応の仕方として参考になる部分も。近くに「モラハラ」な人がいなくても、「こういう人いる!」と共感できるエピソードも多いので、ぜひ読んでみて。
取材協力:かうち(@kauchi_writer)、黒野ナツ子(@cronoworks2022)
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