
長らくテレビを見ていなかったライター・城戸さんが、TVerで見た番組を独特な視点で語る連載です。今回は『人間研究所〜かわいいホモサピ大集合!!〜』(中京テレビ)をチョイス。
■飲み会は競技『人間研究所〜かわいいホモサピ大集合!!〜』
ニホンザル(秋山竜次)、ブルドッグ(伊集院光)、そしてゲストのウサギ(井口浩之)が、ベッキー、村重杏奈と共にホモ・サピエンス(人間)の謎の行動・習性を研究していく“逆転アニマルバラエティ”、『人間研究所 ~かわいいホモサピ大集合!!~』。今回は、とある5人の飲み会に1人だけ酒を飲んでいない酒人狼が潜み、酔っぱらうとテキトーになりがちなホモサピたちがシラフを見破れるのか調査する。
その5人とは、栗谷、たきうえ、みりちゃむ、福留光帆、そして番組名物エキストラであるヤタ。ちなみにシラフの正体は栗谷であると最初から明かされているのだが、番組内でも話題になっていたように、人の「酔っぱらったフリ」を見るのはかなり恥ずかしく、見ているだけでコレなのだから、栗谷本人の感じるソレは計り知れないだろう。事実、飲み会中間地点でのインタビューでは「酔ったフリめっちゃ恥ずかしい」と漏らすものの、その後もひたすら演技に徹する姿に根性を感じた。
とはいえ、飲み会において「演技」自体は誰もがやっている筈。飲み会とはボートのようなもので、皆が呼吸を揃えてオールを漕ぐ必要がある。ノリを合わせる競技。個人が最後まで個人として楽しめるものではなく、必ず細かな「演技」を要求されることになる。だからこそ私たちは、栗谷の恥ずかしさを理解できるのだ。多かれ少なかれ自分も実施している「演技」を公衆の面前に晒されるなんて、まったく考えられない。改めて、彼の根性に脱帽。私ならば「寝たフリ」などに逃げるだろう。
しかし、いつになったら、飲み会のあと何の反省もナシに眠れるのだろう。自らの発言をひとつひとつ拾い上げては自責の念にさいなまれ、翌日まで頭を抱えて貧乏ゆすりをしている。私は酒を飲むと本当に調子に乗るタイプで、何でも口に出してしまうのだ。言うか言わないかの精査を、言ったあと家に帰ってからしているのだから、こんなマヌケはいないだろう。最近は「死」に頭をとらわれている(話すと長くなるが、とかく私は死がこわいのだ)から、それを打ち消すためによく酒を飲むのだけど、一緒に理性まで打ち消してしまってはダメだ。アルコール以外に、死への恐怖を打ち消すものを見つけねばならない。無いんだよね。一生ゲボ吐きながら怖がるしかないのだ。
■文/城戸

