近年、歯科治療で白い歯を保険で入れることができるようになったことをご存じでしょうか?これまで銀歯が主流だった奥歯にも、2023年12月からは白い歯を使った治療が可能になりました。保険で使用できる白い詰め物や被せ物の種類について「こばやし歯科」の小林先生にお聞きしました。

監修歯科医師:
小林 靖明(こばやし歯科)
大阪歯科大学卒業。その後、一般歯科医院の勤務医として経験を積む。1999年、大阪府堺市に「こばやし歯科」を開院。むし歯や歯周病などの一般的な治療から高度な治療まで幅広く対応している。「治療を受けに行く」というより「仕事帰りに立ち寄る」という気軽さで来院できるよう、居心地の良い空間作りに努めている。日本アンチエイジング歯科学会の会員。
編集部
保険で入れられる白い歯には、どのような種類があるのでしょうか?
小林先生
従来から保険診療で用いられた白い歯に「コンポジットレジン(CR)」と「硬質レジン前装冠」があります。また、先述したCAD/CAMインレー・CAD/CAM冠も保険適用の白い歯に加わっています。
編集部
それぞれの詰め物・被せ物の特徴を教えてください。
小林先生
コンポジットレジンは歯科用のプラスチックで、ペーストタイプとフロータイプの2種類があります。はじめは柔らかいので、むし歯を削ってできた穴(窩洞)が多少複雑でも、すき間なく流し込めるのが大きな特徴です。ただし、物性的に強度が劣るため、大きなむし歯の治療に使用すると、噛んだときに割れてしまう恐れがあります。したがって、基本的にコンポジットレジンは小さなむし歯の治療に対応した保険の白い詰め物です。
編集部
硬質レジン前装冠は、どういう修復物なのでしょうか?
小林先生
犬歯から犬歯までの前歯に使われる被せ物です。金属がベースとなりますが、審美面を考慮して表面の見える部分は白いレジン(プラスチック)が貼りつけてあります。
編集部
新たに保険が適用されたCAD/CAMについても教えてください。
小林先生
CAD/CAMインレー・CAD/CAM冠は、いずれも修復物の形をコンピューター上で設計して、その形を機械で削り出す詰め物と被せ物です。削りだすブロックはプラスチック(レジン)に近いものの、従来のレジンよりも強度のある素材が使われています。したがって、コンポジットレジンよりも「割れにくい」のが特徴です。また、2023年12月から「PEEK材」という高機能プラスチックが、奥歯の被せ物の素材として保険で使用できるようになりました。
※この記事はメディカルドックにて【保険適用でも白い歯(詰め物・被せ物)が入れられるって本当?「CAD/CAM」を歯科医が解説】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
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