ある日、筆者が100円ショップを訪れたときのこと。そこはセルフレジのみの店舗でした。
ふと前の男性客が「わからん、やって!」と怒鳴り、店内がピリッと凍りついたのです。
思わず息をのんだその瞬間、ベテラン店員さんの神対応が始まりました。
怒鳴る男性客、凍りつく店内
セルフレジしかない100円ショップ。
前にいた男性客が、商品を入れたカゴをレジ台に“ガシャッ”と乱暴に置きました。
「わからん、やって!」と店員に怒鳴るような声。
その一言で、ざわついていた店内が一気に静まり返りました。
後ろに並ぶ客たちの視線も集まり、重い空気が流れます。
若い女性店員が困ったように「こちらセルフレジでして……」と答えると、
「わからん! やって、て言うとるやろ!」とさらに強い口調。
その場にいた誰もが気まずい空気を感じていました。
現れたベテラン店員
すると、そこへ年配の女性店員が静かに登場しました。
その方はにっこりと笑いながら、まったく動じる様子もなく男性に話しかけました。
「さあ、お客様、ここを押して下さいね。はい、スタートします」
「レジ袋はご利用ですか? では、ここを押して」
「バーコードはここですよ。かざしてください」
まるで優しいナビゲーターのように、テンポよく丁寧に声をかけていきます。
男性客はぶつぶつ言いながらも、その誘導に従って操作を続けていきました。
次第に怒気も和らぎ、気づけばスムーズに会計が進んでいます。

