
連日のトイレ失敗で、大量の汚れ物を持ち帰る息子(べっこうあめアマミさん作)
【画像】「えっ…?そうだったの……?」 これが「発達障害児」にみられることのある行動です(5つ)
ライターとして活動するべっこうあめアマミさんは、重度知的障害を伴う自閉症の10歳の息子と、きょうだい児である娘を育てながら、発達障害や障害児育児に関する記事を執筆しています。
アマミさんによると、息子は2歳の頃から約8年かけてトイレトレーニング(トイトレ)に取り組んでいます。今年の夏、「ついに終わるかもしれない」とアマミさんが喜んだ矢先、息子の「退行」に直面したということです。親としての喜びと落胆、そして再び前を向くまでの気持ちの揺れについて、アマミさんが詳しく解説します。
パンツで過ごせるようになった息子
「やっと長かったトイレトレーニングが終わる」
私はこれまでの約8年という長い月日を振り返り、喜びをかみしめていました。なぜなら、特別支援学校の5年生になった息子は、夏休み前の1学期、非常に調子よくトイレトレーニングを進めていたからです。
重度知的障害を伴う自閉症がある息子は、10歳の今でもトイレの自立ができておらず、長らくオムツやパットが欠かせません。それがなんと1カ月以上、オムツどころかパットも付けず、完全に布パンツだけで漏らさずに生活できていたのです。
息子は1日の中でも集中力に差があり、朝はやる気があっても、午後、夕方となっていくと集中力が切れ、学校では大丈夫でも、放課後はパンツだけだと漏らしてしまうことはよくありました。
そして、以前はトイレの間隔が短く、スクールバスや放課後等デイサービスへの送迎中は、尿意を我慢できないこともよくあったのです。
しかし、5年生になってからは急激にトイレの間隔が空き、移動中も我慢できるようになりました。そして、間隔が長くなったことで、集中力が切れる放課後の時間も、トイレ以外で排せつしてしまうことが自然となくなっていたのです。
寝ている間、オムツは取れませんでしたが、夕方から夜の時間も、一応パットをしてもぬれることはなく、完全に起きている間のトイレトレーニングは完了したと思いました。
学校の先生も、放課後等デイサービスの先生も「もう大丈夫」と太鼓判を押し、私は完全に安心し切っていました。夏休み前までは。
生活リズムが変わる長期休みは鬼門
異変は夏休みに入ってすぐに訪れました。もともと決められたルーティンに従って動くことを好み、学校が大好きな息子にとって、長期休みは鬼門。いろいろと問題が起きやすいことは分かっていました。
案の定、夏休みに入って生活リズムが変わり、心の安定を崩した息子は、その動揺が排せつに表れるようになりました。ずっと尿を漏らすことなどなかったのに、トイレに行けず、パンツに漏らしてしまうことがちょくちょく起き始めたのです。
しかし、毎日ではありませんでしたし、私は心の中で嫌な予感を感じつつも、「大丈夫、大丈夫」と自分に言い聞かせていました。
母の願いのかいもあってか、息子は夏休みのリズムに徐々に慣れてくると、また、漏らさずに生活できるようになったのです。
夏休みの後半に旅行に行ったとき、ジュースを飲み過ぎてびっくりするくらい漏らし、床に水たまりをつくるという事件もありましたが、普通に生活している分には大丈夫だと思っていました。
