進行したがんの治療
がんが進行してしまった場合どのような治療を行うのでしょうか?
以下で詳しく見ていきましょう。
胃がんの場合
胃がんが腹膜へ転移した場合、治療方針は患者さんの生活の質(QOL)を考慮しながら選択されます。この段階での主な目的は、症状の緩和と生存期間の延長です。腹膜播種の治療には複数の方法があり、それぞれにメリットとリスクが伴います。
主な治療法としては、全身を対象とした化学療法があります。これには、点滴静脈注射や内服薬を用いた方法が含まれ、患者さんの全身状態を維持しながらがん細胞の活動を抑えることを目的としています。
さらに、腹腔内化学療法や腹腔内温熱化学療法などのより専門的な治療法も選択肢として存在します。これらは、抗がん剤を直接腹腔内に注入することで、より標的となる腫瘍に対して直接作用させる方法です。ただし、これらは新しい治療法であるため、専門施設でのみ実施される臨床研究の範囲で行われています。
このように腹膜播種が発生した胃がんの治療は困難を伴いますが、症状の管理と生活の質の維持を優先に考えた治療が推奨されます。
大腸がんの場合
進行した大腸がんの主な治療法は、化学療法であり、がんの成長を遅らせ、症状を緩和することを目指します。しかし腹膜への広がりを持つがんに対しては、除去は難しいのが現実です。
そのため、腹膜転移がある大腸がんの治療においては、新しい治療法が検討される場合があり、例えば、特定の薬剤感受性がある場合は、ターゲットを絞った治療や免疫療法が選択肢となることもあります。
卵巣がんの場合
進行した卵巣がんの治療は、病状の進行度や患者さんの全体的な健康状態を考慮して決定されます。治療の主な目的はがんの進行を抑え、患者さんの生活の質をできるだけ高めることにあります。この段階での治療方法は、手術、化学療法、放射線治療が挙げられます。
手術はできるのであれば行われ、がんの一部を取り除くことで症状の緩和やがんの進行を遅らせる目的があります。ただし、全てのがんを除去することは難しく、手術後や手術が適応できない場合には化学療法が中心となります。
また、放射線治療は卵巣がんでは一般的な治療法ではありませんが、がんが脳や骨など特定の場所に転移した場合には、これらの症状を和らげるために用いられることがあります。
疾患別のステージ4の余命
ここでは、ステージ4まで進行したがんの5年生存率について詳しく解説します。
胃がんステージ4の5年生存率
胃がん全体の中でも、特にスキルス型胃がんは早期発見が困難で、進行が早いため、診断時には多くの患者さんがステージ4に至っています。
このステージにおける5年生存率は、約5.9〜6.6%という比較的低い範囲に留まります。
大腸がんステージ4の5年生存率
大腸がんステージ4の5年相対生存率は約18.6%とされています。
ステージ4であっても、手術でがんを切除し、生存率を若干伸ばすことが期待されますが、再発のリスクが高いことも事実です。再発した場合、治療は主に抗がん剤治療や放射線治療によるものとなり、これらは患者さんの余命を延ばすことを目的としています。
卵巣がんステージ4の5年生存率
卵巣がんの末期とされるステージ4の5年生存率は、約20〜30%の範囲とされています。
卵巣がんステージ4の予後は厳しく、再発のリスクが高いことが特徴です。特に腹膜播種を伴う卵巣がんは、特に治療が困難で予後が悪いとされています。

