尿酸値を正確に管理し、健康を長く保つためには、医療機関での定期検査と専門的な指導が不可欠です。自己判断のみでは症状の進行を見逃すリスクがあり、医師の助言を受けながら生活改善や治療を進めることが重要となります。本章では、医療機関が果たす役割と、早期発見・早期治療によって合併症や痛風の発症を防ぐための具体的なアプローチをご紹介します。

監修医師:
浅川 貴介(医師)
2004年私立海城高等学校卒業
2010年私立東邦大学医学部卒業医師免許取得
2012年公益財団法人日産厚生会玉川病院
2016年東邦大学医療センター大橋病院腎臓内科
2018年医療社団法人七福会ホリィマームクリニック
2022年浅川クリニック
【免許・資格】
・医学博士
・日本内科学会総合内科専門医
・日本腎臓学会腎臓専門医
・日本透析医学会透析専門医
・労働衛生コンサルタント(保健衛生)
・東京都福祉局認定難病指定医
尿酸値管理における医療機関の役割
尿酸値の管理は、自己管理だけでなく、医療機関との連携が重要です。医師や管理栄養士など、専門家のサポートを受けることで、より効果的に尿酸値をコントロールできます。
内科や痛風外来での診察内容
尿酸値が高い場合や痛風の症状がある場合には、内科や痛風外来を受診することが推奨されます。診察では、問診によって食生活や飲酒習慣、運動習慣、家族歴などを確認します。血液検査によって尿酸値だけでなく、腎機能や肝機能、血糖値、脂質などもチェックし、全身の健康状態を把握します。尿検査では、尿中の尿酸排泄量を測定し、尿酸の生成過多型か排泄低下型かを判断します。必要に応じて、関節の超音波検査やX線検査を行い、尿酸結晶の沈着や関節の変形を確認することもあります。これらの検査結果をもとに、医師は適切な治療方針を決定します。食事指導や生活習慣の改善が中心となる場合もあれば、薬物療法が必要となる場合もあります。定期的に通院し、経過を観察することで、治療効果を確認し、必要に応じて治療内容を調整します。
管理栄養士による食事指導の活用
尿酸値管理において、食事療法は非常に重要な役割を果たします。医療機関では、管理栄養士による個別の食事指導を受けることができます。管理栄養士は、患者さんの食生活や嗜好、生活スタイルを詳しく聞き取り、実践可能な食事プランを提案します。具体的には、一日の食事内容を記録し、プリン体の摂取量を計算したり、バランスの取れた献立例を示したりします。外食が多い方には、外食時の選び方や注意点をアドバイスします。また、調理法や食材の選び方についても具体的に指導します。定期的に食事指導を受けることで、食事療法を継続しやすくなり、尿酸値の改善につながります。疑問や不安があれば、気軽に相談することで、より効果的な管理が可能になります。医師と管理栄養士が連携し、総合的にサポートすることで、患者さんは安心して治療に取り組むことができます。
まとめ
尿酸値の管理は、食事の見直しと生活習慣の改善を基本とし、必要に応じて医療機関のサポートを受けることで、効果的に行うことができます。プリン体の多い食品を控え、水分を十分に摂取し、適正体重を維持することが重要です。痛風や合併症のリスクを減らすためには、定期的な検査で尿酸値をチェックし、早期に対処することが大切です。自分の健康状態を把握し、専門家と相談しながら、長期的に取り組んでいきましょう。
参考文献
日本痛風・尿酸核酸学会「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン」
公益財団法人 痛風・尿酸財団

