白血病の診断において、血液検査は最も基本的かつ重要な検査となります。白血球数や赤血球数、血小板数の変化パターンを調べることで、白血病の可能性を評価することができます。さらに骨髄検査により確定診断が行われ、治療方針の決定に必要な詳細な情報が得られます。ここでは血液検査から骨髄検査まで、診断プロセスについて詳しく見ていきます。

監修医師:
山本 佳奈(ナビタスクリニック)
滋賀医科大学医学部卒業 / 南相馬市立総合病院や常磐病院(福島)を経て、ナビタスクリニック所属/ 専門は一般内科
白血病診断における血液検査
白血病の診断には、血液検査が重要な役割を果たします。初期症状から白血病を疑った場合、まず血液検査が実施されます。
血球数の変化パターン
白血病では、白血球数、赤血球数、血小板数の異常が特徴的に現れる場合があります。急性白血病では白血球数が著しく増加することが多いですが、正常範囲内あるいはむしろ減少している場合もあります。重要なのは数だけでなく、白血球の種類の構成比です。血液塗抹標本を顕微鏡で観察すると、未熟な芽球が増加していることが確認される場合があります。
赤血球数とヘモグロビン値の低下は貧血を示し、多くの白血病患者さんで見られます。正常な赤血球の産生が妨げられることで、酸素運搬能力が低下し、疲労感や息切れなどの症状につながる可能性があります。血小板数の減少も高頻度で認められ、出血傾向の原因となります。
慢性白血病では、初期には白血球数の緩やかな増加のみが見られ、自覚症状がないこともあります。定期的な健康診断での血液検査により偶然発見されるケースも少なくありません。異常値が持続する場合や、進行性に悪化する場合は、精密検査が必要です。
骨髄検査の重要性
血液検査で白血病が疑われた場合、確定診断のために骨髄検査が実施されます。骨髄検査では、腸骨(骨盤の骨)から針を用いて骨髄液を採取し、造血細胞の状態を詳しく調べます。白血病では骨髄中の芽球比率が20%以上に増加している場合があり、この所見が診断の決め手となります。
骨髄検査では細胞の形態観察だけでなく、染色体検査や遺伝子検査も同時に行われます。これらの検査により、白血病のタイプを詳細に分類し、予後の予測や治療法の選択に役立つ情報が得られます。フィラデルフィア染色体の有無やFLT3遺伝子変異の検出などは、分子標的薬の適応判断に直結します。
骨髄検査は局所麻酔下で行われるため、痛みは最小限に抑えられます。検査時間は通常15〜30分程度で、採取後は穿刺部位を圧迫して止血します。検査後数日間は穿刺部位に軽い痛みや違和感が残ることがありますが、翌日まで軽い痛みや違和感が残る場合もあります。重い副作用はまれです。検査に対する不安がある場合は、事前に医療スタッフに相談することが推奨されます。
まとめ
白血病は早期発見と適切な治療により、寛解や長期生存が期待できる疾患となっています。疲労感、発熱、出血傾向などの症状が続く場合は、速やかに血液内科を受診することが重要です。ただし、これらの症状は他の疾患でも現れるため、過度に不安を感じる必要はありません。気になる症状が続く場合は、医療機関での相談をおすすめします。
定期的な健康診断を受け、血液検査の異常を見逃さないことも、早期発見につながる可能性があります。白血病について正しい知識を持ち、自身の身体の変化に注意を払うことで、適切なタイミングで医療機関を受診し、より良い治療成績を得ることが可能になる場合があります。
気になる症状がある場合や、リスク要因を持つ方は、定期的に医療機関で相談されることをおすすめします。
参考文献
厚生労働省「がん対策情報」
