
社会現象級のヒット作「ペントハウス」(2020~2021年)で強烈な存在感を放ったユジンと、「紳士とお嬢さん」(2021年)で「2024KBS演技大賞」大賞を受賞したチ・ヒョヌが共演するドラマ「ファーストレディ」の最終話が、10月30日にLeminoで配信された。真実も本心も隠してきたスヨン(ユジン)がヒョン・ミンチョル(ヒョヌ)への本当の思いに気付いたのは、皮肉にもミンチョルが命の危機にさらされた瞬間だった…。夫婦のドロ沼離婚劇かのように始まった本作。そのクライマックスには壮絶な愛の物語が用意されていた。(以下、ネタバレを含みます)
■ミンチョル、危険を冒して廃工場内へ
韓国次期大統領選に勝利したミンチョルが、当選した夜に妻・スヨンに対し、まさかの“離婚宣言”。それをきっかけにした夫婦間の権力と愛、欲望の衝突と葛藤を描いてきた「ファーストレディ」。
スヨンが15年前のHケミカル化学工場火災の真実を必死に隠し通そうとしてきたのは、彼女自身がその企みに大きく関与していたからだと判明した第11話。続く最終話では、15年前の真実が明るみに出ることを恐れたヤン・フン会長(イ・シガン)がスヨンを始末しようと、火災のあった工場跡に誘い出し、監禁。そのことに気付いたミンチョルが命を懸けてスヨンを救い出そうとする展開だった。

■スヨン「あなたを愛したわけじゃない」
監禁事件の直前、ミンチョルはスヨンのもとを訪れて直接、工場火災について「本当に君がやったのか?僕を選挙で勝たせるために」と問い掛けた。無言でうなずくスヨンを見て、ミンチョルの目を涙が伝った。「国会議員になったのも、大統領になったのも、友人たちの命の対価だったのか…」とショックを受けるミンチョル。スヨンはさらに「私はあなたを愛したわけじゃない。大統領になってくれる人が必要だった。父に復讐(ふくしゅう)するために、あなたを利用しただけ」と冷たく言い放ち、ミンチョルを絶望させた。

■ミンチョル「僕が悪かった」
その直後、スヨンはヤン会長の罠にはまり、有毒ガスを発生させた廃工場内部に監禁されてしまう…。そこに危険を冒して飛び込んできたのは、ミンチョルだった。
だが廃工場の天井の一部が崩落し、ミンチョルはがれきの下敷きに。もはやここまでと悟ったミンチョルは、スヨンに精いっぱいの笑顔を向けながら「僕が悪かった。僕の愛する人がなぜそんな行動に出たのか、気付くべきだった」と言った。
どこまでも深いミンチョルの愛情に触れ、ここにきてようやくスヨンも自分の本当の思いに気付くが、もはや2人に時間は残されていない。スヨンにできることは、ただ「一緒じゃなきゃ嫌!」と泣き叫ぶことだけだった――。
最後の最後に訪れた壮絶なクライマックスと、皮肉にもその危機によってやっと真実の思いにたどり着いたスヨンの悲しみが胸に迫る最終話。

■スヨン、ミンチョルの生存を信じ「今度は私があの人を救う番です」
建物が完全に崩壊した後、大規模なミンチョル捜索が行われる中でスヨンは、ミンチョルが出席するはずだった特別調査委員会に代理で出席。15年前の工場火災について、火災の責任は全てを企んだヤン会長と突入した業者と警察、彼らを手引きした自分にあり、ト・テフン(キム・ハン)を含む労働者たちは一切罪がないこと、自分も処罰を受ける覚悟があることを明言した。
「今度は私の番です。私があの人を救う番です。私にとってあの人は、世界そのものだから。あの人は必ず戻ってきます」とミンチョルの生存を信じ、純白のスーツ姿で堂々とミンチョルへの思いを語るスヨンに心打たれる。ラストシーンでは、そんなスヨンに希望の報せがもたらされる――。
幼い頃から愛を知らずに生きてきたスヨンが贖罪と改心を経て、初めて真っすぐに未来を見据えるまでが骨太なエピソードとともに描かれてきた本作。スヨンのその変化を感情豊かな演技で体現したユジン、そしてスヨンを大きな愛情で包み込み続けたミンチョル役・ヒョヌの優しさと共感に満ちた演技が胸を打つ最終話となった。
韓国ドラマ「ファーストレディ」はLeminoで全12話配信中。
◆文=ザテレビジョンドラマ部

