謙太のスマホから、ミシュラン級の高級店「メゾリエッテ」の予約メールを発見。私には使わなかった大金と時間を不倫相手に使った事実に、明子の怒りは頂点に。突撃か削除かで迷うが、渚は「決定的な証拠」のため、レストラン後の二人を尾行する、最も冷静で効果的な戦略を提案する。
夫の不倫の証拠集めに奔走
渚の助言に従って、私の証拠集めは始まりました。謙太の生活を観察し、ゴミ箱を漁り、彼の行動とスマホの隙を伺う日々。彼の帰宅時間、土日の予定、使ったレシートの行方。
まるで探偵になった気分です。もちろん、かずの前では今まで通り優しい母親でいなければなりません。その二重生活が、私の神経をすり減らしていきましたが、同時に私の闘志を燃え上がらせました。
「これは証拠になりそうだね」
数日後、メールを確認していたら見つけた証拠を渚と確認しました。謙太のアカウントは家族の共同PCにも連携されたままになっていて、メールは見放題だったのです。謙太は脇が甘すぎますよね。それは、とある予約サイトからの予約確認でした。
『【メゾリエッテ】ご予約確定のお知らせ。日時:今週土曜日19:00、2名様』
節約をしていたはずなのに…
レストランの名前を見て、私は思わず息を飲みました。
「この『メゾリエッテ』って、ミシュランで星がついたって話題になった高級レストランよね? 1人3万円は下らないお店じゃない…」
私の怒りは頂点に達しました。子どもが生まれてから、私たちは「しばらくは洒落たお店は無理だね。また落ち着いたら行こう」と、ずっとファミレスや回転寿司で済ませてきました。
それなのに、不倫相手のためにそんな豪華な食事を用意しているなんて。彼の「残業」は、こんな贅沢なデート資金を稼ぐためだったのね。
「最低だね、信じられない」
渚も眉をひそめます。もうこの男に手加減する必要なんてないと、復讐の決意が新たになった瞬間でした。

