立ちくらみやめまいを経験した人は多いのではないでしょうか。こういった症状が出ても多くの方が特に気にしていないかもしれませんが、実はその症状、低血圧が原因のこともあります。
高血圧は身体に良くないというイメージはあるかと思いますが、低血圧も身体の不調をもたらすことがあります。
ご自身や大切な方が低血圧の疑いがある場合、不安に感じてしまうものです。ただどのくらい血圧の数値が低いと低血圧なのか、知っている人の方が少ないのではないでしょうか。
そこで、本記事では低血圧の改善するために意識することについて詳しく解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「低血圧」の基準・症状・原因・おすすめの食べ物や飲み物はご存知ですか?』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
甲斐沼 孟(上場企業産業医)
大阪市立大学(現・大阪公立大学)医学部医学科卒業。大阪急性期・総合医療センター外科後期臨床研修医、大阪労災病院心臓血管外科後期臨床研修医、国立病院機構大阪医療センター心臓血管外科医員、大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、大手前病院救急科医長。上場企業産業医。日本外科学会専門医、日本病院総合診療医学会認定医など。著書は「都市部二次救急1病院における高齢者救急医療の現状と今後の展望」「高齢化社会における大阪市中心部の二次救急1病院での救急医療の現状」「播種性血管内凝固症候群を合併した急性壊死性胆嚢炎に対してrTM投与および腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行し良好な経過を得た一例」など。
低血圧の改善のために意識すること

低血圧を改善するために日常生活で意識することを教えてください。
低血圧を改善するためには、規則正しい生活を送ること・適度に運動をすること・朝ゆっくりと起き上がることを意識しましょう。それぞれもう少し詳しく解説します。規則正しい生活とは、十分な睡眠時間を確保することです。最適な睡眠時間は年齢によって異なりますが、成人の場合は6~7時間前後が目安といわれています。睡眠時間は短すぎても長すぎても身体によくないので、自分の睡眠時間を見直してみましょう。
適度な運動をすることで、筋力を増加することができます。長時間立っていることで低血圧となる場合もありますが、この場合筋力が弱いなど肉体的な要因が原因ということもあります。運動不足の方は、散歩からでも運動を始めてみましょう。
寝起きにすばやく起き上がると、頭の血流量が一気に下がり、低血圧となることがあります。ですので、起き上がる前に少し足を動かして血のめぐりをよくしてからゆっくり起き上がるようにするとよいでしょう。
低血圧に良い食事や飲み物を教えてください。
低血圧に良い栄養素として有名なのがたんぱく質と鉄です。たんぱく質を豊富に含む食べ物は卵・肉類・豆類があります。鉄はヘム鉄と非ヘム鉄の2種類に分類されます。ヘム鉄は赤身の肉や魚、非ヘム鉄は野菜や卵、牛乳などに豊富に含まれていることが多いです。これらの食べ物を積極的に摂るように心掛けましょう。
飲み物はなるべく水を摂るとよいです。アルコールやカフェインを多く含む飲み物は利尿作用があるため、身体に水分がたまりません。水分摂取量としては、1日に2.5Lを目安にしましょう。
食べてはいけないものはありますか?
低血圧だからといって食べてはいけないものは特にありません。ですが、前述したようにアルコールやカフェインを多く含む飲み物は身体に水分がたまらず脱水傾向となりやすいです。脱水傾向となると、低血圧になりやすいためなるべく摂取は控えましょう。
最後に、読者へメッセージをお願いします。
自分が低血圧なのかどうかは、普段の血圧によって判断できます。ですので、日頃から血圧を意識するように心がけましょう。低血圧はショック5徴がなければ、緊急性が高いことは少ないです。ですが、低血圧を放っておくとめまいや立ちくらみのせいで転倒し、ケガをしてしまうこともあるため危険です。もしかしたら低血圧かも、と思った方は生活習慣を見直したり、病院で受診したりすることをおすすめします。
編集部まとめ

今回は、低血圧について紹介しました。
低血圧になっても症状がないことがあったり、症状を感じてもすぐに改善することがあるため我慢してしまったりすることもあります。
ですが、病気を原因に低血圧となっていることもあるとお分かりいただけたのではないでしょうか。
低血圧は、症状を改善させる効果が期待できる薬剤があったり、生活を見直したりすることで治療可能な病気です。
低血圧を疑う場合には、早めに病院を受診しましょう。
参考文献
検査や治療を必要とする低血圧とはどういうものですか(日本心臓財団)

