ラーメン中心の食生活は大腸がんのリスクを上げるって本当!?

ラーメン中心の食生活は大腸がんのリスクを上げるって本当!?

「ラーメン中心の食生活は、炭水化物と脂質に偏った栄養摂取となり、ビタミン・ミネラル・食物繊維などの必須栄養素が不足しがちです。特にビタミンB群や食物繊維の欠乏は、代謝機能や腸内環境に影響を及ぼします。ここでは、栄養バランスの偏りがもたらす健康障害について詳しく見ていきます。

中路 幸之助

監修医師:
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)

1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

栄養バランスと必須栄養素の欠乏

ラーメンの毎日摂取は、炭水化物と脂質に偏った栄養摂取となり、必須栄養素の相対的欠乏を引き起こす可能性があります。

ビタミン・ミネラル不足による健康障害

ラーメンには、ビタミンA、ビタミンC、葉酸、食物繊維などが極めて少なく、これらの栄養素を他の食品から十分に補う必要があります。特にビタミンB1は糖質代謝に必要な補酵素として重要ですが、ラーメンの高糖質摂取により相対的に不足しがちです。

ビタミンB1欠乏症(脚気)では、末梢神経炎や心不全様症状が出現し、重症例では意識障害を来すことがあります。また、食物繊維不足は腸内環境の悪化を招き、便秘や大腸がんのリスクを高めます。日本人の食物繊維摂取推奨量は1日18~20gですが、ラーメン中心の食生活では5~8g程度しか摂取できません。

タンパク質の質と必須アミノ酸パターン

ラーメンのタンパク質源は主に小麦タンパク(グルテン)とチャーシューなどの肉類ですが、必須アミノ酸のバランスが良好とは言えません。小麦タンパクはリジンが不足し、アミノ酸スコアは約30と低値を示します。

完全なタンパク質として利用されるためには、他の食品からリジンを補う必要がありますが、ラーメン単体では困難です。また、筋肉合成に重要な分岐鎖アミノ酸(BCAA:ロイシン、イソロイシン、バリン)の含有量も不十分で、筋肉量の維持や運動能力の向上には適さない栄養組成となっています。特に高齢者では、サルコペニア(筋肉減少症)の予防において良質なタンパク質摂取が重要ですが、ラーメン中心の食生活はこれに反する可能性があります。

まとめ

ラーメンは、高カロリー・高塩分・高脂質の側面を持つ一方で、工夫次第で健康的に楽しむことも可能です。

・スープを飲み干さない
・野菜やたんぱく質を追加する
・週1〜2回までに抑える
・食後に軽い運動を取り入れる

こうしたシンプルな工夫を続けることで、ラーメンの「美味しさ」と「健康」を両立することができます。味覚をリセットしながら、自分の体と上手に付き合っていくことが大切です。

また、定期的な健康診断により、体重、血圧、血糖値、脂質代謝などの指標をモニタリングし、早期の生活習慣改善につなげることも重要です。ラーメンの健康影響は個人の体質や生活習慣により異なりますが、適切な摂取頻度と量を守ることで、美味しいラーメンを安全に楽しむことができます。食生活全体のバランスを考慮し、医師や管理栄養士への相談を通じて、健康的な食習慣の確立を目指すことをおすすめします。

参考文献

厚生労働省 – 日本人の食事摂取基準(2025年版) 国立がん研究センター – 食事と生活習慣病の関係 日本高血圧学会 – 高血圧治療ガイドライン 日本糖尿病学会 – 糖尿病診療ガイドライン [農林水産省 – 食事バランスガイド
配信元: Medical DOC

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