執着の裏にあった孤独
「ごめんなさい。私ちょっと寂しくて、心細かったの……。拓海とずっと2人きりで、パパも仕事で忙しくしてたし……」
理沙さんの発言で見えてきたのは、理沙さんの孤独な気持ちでした。旦那さんの忙しそうな姿に気を遣い、子育てを背負い込んで、彼女なりにもがいていたようです。しつこい遊びの誘いや共有グセは「だれかと繋がっていたい」という願望からきていたのかもしれません。
今思うと、以前旦那さんと一緒に公園に遊びに来た日の、理沙さんの笑顔が普段と違うように感じたことも合点がいきます。あの笑顔は心の底からの笑顔だったのか……。
その後、理沙さん夫婦は私たちに謝罪してくれて、写真も削除し、今後無断で子どもに会いに行くようなことはないよう約束しました。思っていた結末とは違うけれど、少し肩の力が抜けたような感覚です。
今でも理沙さんの家族とは交流があります。でも、以前までとは少し違う。お互いの、心地の良い距離感で。
あとがき:執着の影から見つけた、新しい距離感
執着のように映る言動の裏側に、孤独や不安が隠れていることがあります。理沙さんのしつこい誘いや詮索も、実は「ひとりで子育てを背負い込んだ苦しさ」から生まれていたものでした。もちろん、相手を不安にさせる行動は許されませんが、その根にある気持ちを理解することで、ようやく心地よい距離感を築くきっかけになりました。ママ友付き合いは難しいものですが、無理なく続けられる関係を選ぶことも、大切な親子の安心につながるのだと思います。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: tenkyu_writing
(配信元: ママリ)

