地方の公立信仰と大都市の競争主義
投稿には、さまざまな立場からのコメントが殺到し、議論は多角的に広がっています。
とあるユーザーからは「田舎の場合、高校の序列は公立(旧制中学時代からの伝統校)>高専>私立(特進クラス)…」といった、地方特有の公立至上主義を裏付ける声が上がりました。
ほかにも、「私立は国立・公立に勝てないと思います。この国で総合的に最も権威ある大学が国立の東京大学…」と、国公立の揺るぎない優位性を核とする見解も示されています。
一方で、「お金かけて中学から私立に行っても大した大学行かない…と思ってしまう」と、首都圏の過熱する中学受験に対する費用対効果に疑問を投げかける意見も寄せられました。
これらの意見は、地方の「公立信仰」と大都市圏の「中学受験・私立偏重」という、日本の教育の二極化を鮮明に浮き彫りにしています。
地方の公立優勢と「中受」の少なさ
文部科学省のデータ等によると、地方の私立中学・高校への進学率は依然として低く、公立が圧倒的に優勢な構造は変わりません。特に、中学受験という選択肢自体が地域に浸透していない文化が根強く存在します。
しかし、地方でも、高知県のように例外もあります。高知県は、文部科学省の「令和6年度学校基本調査」等に基づいた、私立中学校に進学する割合が高い都道府県(中学生100人あたりの生徒率)の上位ランキング2位にランクインしています。私立の土佐中学校・高等学校が地域のトップクラス(偏差値65~69程度)に位置し、私立中学校進学率の割合は18.5%と活発。これは、地方の都市部においても、私立が独自の教育価値を提供することで人気を博す異例のパターンと言えます。

