「ビフィズス菌」の種類

私たち人間の腸内に存在するビフィズス菌は10種類程度といわれています。菌種ごとに異なる特徴を備えており、乳児と成人でも棲息する菌種は異なります。以下は乳幼児によく見られるビフィズス菌の菌種です。
ビフィドバクテリウム・ブレーベ
ビフィドバクテリウム・インファンティス
ビフィドバクテリウム・ロンガム
そして、以下が成人で見られるビフィズス菌です。
ビフィドバクテリウム・ロンガム
ビフィドバクテリウム・アドレセンティス
シュードカテニュレイタム
人によって腸内フローラの構造が異なり、どの種類の菌がどのくらいいるかは個人差があるため、専門機関で分析しなければわかりません。
ビフィズス菌をとりすぎると起こる副作用

下痢
ビフィズス菌のとりすぎで下痢になる原因として考えられるのは、以下の3つです。
急激な変化に腸内が対応できていない
ヨーグルトが冷たい
乳糖を消化できない体質によるもの
ビフィズス菌には酢酸という成分が含まれており、この酢酸は強い殺菌効果と腸への刺激で腸の動きを活発にして便秘を改善します。しかしビフィズス菌をとりすぎると菌が増えて同時に酢酸も増殖します。増えすぎた酢酸が腸を刺激して下痢になるので、とりすぎないことが大切です。また、冷たいヨーグルトも体質によっては腸内への刺激が強く下痢になる場合があるため、常温に戻してから食べるようにすると下痢になりにくいです。ヨーグルトなどの乳製品には乳糖という成分が含まれていますが、体質によってこの乳糖を分解するラクターゼをもっていない人がいます。ラクターゼを持っていない人を乳糖不耐症といい、乳糖を消化できず下痢になりやすいです。このような場合は、ヨーグルト以外からビフィズス菌を摂取するのがおすすめです。ただし症状が悪化したり改善されないときは消化器内科や総合内科へ行きましょう。
腹痛
ビフィズス菌のとりすぎによって菌が増え、酢酸の腸への刺激が活発になることで下痢と同時に腹痛が起こります。ビフィズス菌を含むヨーグルトやサプリメントには、糖分が含まれていることがあります。糖分の過剰摂取は、糖尿病や生活習慣病のリスクを高めるため、注意が必要です。ビフィズス菌を摂取する際は、糖分量にも注意を払い、バランスの取れた摂取を心がけましょう。ビフィズス菌はアレルギー症状の緩和に役立つ可能性がありますが、すべての人に効果があるわけではありません。アレルギー症状の改善を目的としてビフィズス菌を摂取する場合は、個人の体質に合った適切な方法で摂取することが重要です。腹痛の症状が出ているときはビフィズス菌の摂取量を減らしたり、一時的に中断して改善するか様子を見ますが、それでも腹痛が改善されない場合は消化器内科や総合内科を受診してください。
糖分の過剰摂取
ビフィズス菌を多くとりすぎると糖分やほかの栄養素の過剰摂取になってしまう可能性があります。糖分の過剰摂取は、糖尿病や生活習慣病の原因になります。一日の摂取量を守って毎日摂取することを意識しましょう。またビフィズス菌が腸内に多く存在すると睡眠や精神状態に悪い影響を与える可能性があるといわれており、注意が必要です。症状が悪化した場合は内科や糖尿病内分泌科で受診してください。

