ストレスで倒れる原因とは?Medical DOC監修医が解説します。
※この記事はMedical DOCにて『「ストレスで倒れる5つの前兆症状」はご存知ですか?医師が徹底解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
伊藤 陽子(医師)
浜松医科大学医学部卒業。腎臓・高血圧内科を専門とし、病院勤務を経て2019年中央林間さくら内科開業。相談しやすいクリニックを目指し、生活習慣病、腎臓病を中心に診療を行っている。医学博士、産業医、日本内科学会総合内科専門医、日本腎臓学会腎臓専門医、日本透析医学会透析専門医、日本東洋医学会漢方専門医、日本医師会認定産業医、公認心理師。
ストレスで倒れる原因
迷走神経反射(血管迷走反射性失神)
強いストレスなどがかかった場合、迷走神経反射が引き起こされることが多いです。迷走神経反射とは、長時間の立位や強いストレス、痛みなどをきっかけにして迷走神経という副交感神経が過度に緊張状態となり、心拍数が減少し、血圧が低下する反応です。そうすると、脳への血流が少なくなり、目の前が暗くなったり、頭痛、めまいなどの症状が現れ、さらに進行すると意識を失い倒れることもあります。通常は、安静にすれば数分で意識が戻ります。また、ほとんどの場合後遺症は残らず、経過は良好です。しかし、転倒する際に頭を打ってしまったり、けがをする可能性があるため注意が必要です。前兆がみられた時には無理をせず、座ったり横になったりするようにしましょう。
また、これらの反応がおこらない様にするためには、ずっと同じ姿勢を保つことを避け、ストレスをためないようにすることも大切です。また、普段から十分に休息をとって体調を整えることも必要です。
自律神経失調症
自律神経失調症という病名は、医学的に正式な病名ではなく、はっきりとした診断基準があるわけではありません。しかし、人間の体には、自分の意識と関係なく体温や血圧などを調整する自律神経があります。この自律神経は、交感神経と副交感神経の2種類です。交感神経は、興奮する時に働き、血圧をあげ、心拍数をあげます。逆に副交感神経はリラックスする時に働き、血圧を下げ、心拍数を減らします。この2つの神経はお互いにバランスを保ち、調整して働いていますが、このバランスが崩れた状態が自律神経失調症です。自立神経のバランスが崩れると、頭痛や動悸、めまい、だるさなどが出ることがあります。また、症状が強いと気を失うことも考えられます。
この自律神経のバランスは、強いストレスなどが加わることで崩れることが多いです。休息をとり、心と体を健康に保つことが大切です。体の不調がある場合、内科や心療内科で相談をしてみましょう。
起立性低血圧
起立性低血圧では、仰臥位または座位から立ち上がった際に血圧が下がります。起立3分以内に収縮期血圧が20mmHg以上低下するか、収縮期血圧が90mmHg未満に低下、あるいは拡張期血圧の10mmHg以上低下することが起立性低血圧の診断基準です。立ち上がることで目の前が暗くなったり、ふらつくことがあります。また、症状が強いと意識を失うことも考えられます。原因としては、脱水や薬剤性、加齢などが挙げられますが、ストレスなどに伴う自律神経失調症に伴って起こることも少なくありません。まず、起立性低血圧を疑う立ちくらみがあるようであれば、内科、循環器内科を受診して相談をしてみましょう。
すぐに病院へ行くべき「ストレスで倒れる前兆症状」
ここまでは症状が起きたときの原因と対処法を紹介しました。
応急処置をして症状が落ち着いても放置してはいけない症状がいくつかあります。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。
何度も倒れる症状の場合は、内科へ
ストレスなどの自律神経失調症で倒れる場合には、心療内科や精神科が専門となります。しかし、倒れる症状が何であるか調べる必要があります。例えば、不整脈などにより失神が起こっているのであれば循環器内科が専門です。また、てんかんにより失神を起こしている場合には、神経内科を受診すべきでしょう。倒れる症状がみられた場合、すぐに原因はわかりません。まずは内科もしくは循環器内科を受診してどのような病気の可能性があるかを相談してみましょう。

