
監修医師:
佐藤 綾華(医師)
北海道大学医学部医学科卒業。宮城県の急性期病院で初期研修修了後、産婦人科を専攻し、宮城県の複数の総合病院で勤務したのち産婦人科専門医を取得。生殖医療分野と女性医学分野に興味を持ち、日本女性心身医学会認定更年期指導士の資格も取得。
性器ヘルペスの概要
性器ヘルペスは「単純ヘルペスウイルス」によって引き起こされる性感染症です。女性の性器ヘルペスは外陰部や子宮頸部などの感染部位に痛みを伴う水疱が発生します。
単純ヘルペスウイルスは2つの型があります。単純ヘルペスウイルス1型は唇にヘルペスを起こすタイプ、単純ヘルペスウイルス2型が性器ヘルペスを主に起こすタイプです。しかしながら、実際には、どちらのウイルスも、口唇ヘルペスも性器ヘルペスも引き起こしえます。
単純ヘルペスウイルスは接触によって移りますが、性器ヘルペスの場合はに性行為を通じて感染します。感染性が高いウイルスであり、症状が出ていない時でも人に感染する可能性があります。性行為の経験がある人であれば誰でも感染する可能性があり、特に女性は男性よりも感染しやすい傾向にあります。
性器ヘルペスで発生する水疱は強い痛みを伴うため、排尿や歩行などの日常生活動作に支障をきたすこともあります。一度感染したウイルスは排除されることがなく、神経節に潜伏してストレスや疲労、免疫力の低下によって再活性化し、症状が再発することがあります。
再発時よりも初発時の方が症状が重症になる傾向があります。分娩時にヘルペスウイルスが新生児に感染した場合は、新生児が重篤な状態に陥ることもあるため、妊娠時期(特に妊娠後期)に感染しないことが重要です。

性器ヘルペスの原因
性器ヘルペスは、主に「単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)」と「単純ヘルペスウイルス2型(HSV-2)」によって引き起こされます。
主な感染経路は性器、肛門、口腔を介した性行為です。
また性行為以外でも、乳幼児期に保護者の唾液などから感染することもあります。
ヘルペスウイルスは一度感染すると、治療をして症状が落ち着いても神経節に潜伏し、長期間活動を停止します。そして、免疫機能の低下やストレスなどの要因で再び活性化し、不快な症状を引き起こします。
性器ヘルペスの感染リスクを高める要因には、以下のものが挙げられます。
不特定多数のセックスパートナーがいる
性行為の際にコンドームを使用しない
他の性感染症に感染している
免疫機能が低下している

