夫ともやさんの実家は義祖父母が君臨し、お嫁さんの立場である義母よしこさんがお手伝いさんのように義祖父母にこき使われ嫌味ばかり言われているのに、義父はだんまりを決め込んでいるので、ゆかりさんは「この家はおかしい」と思わずにはいられませんでした。以前は母親を庇い、祖父母とケンカしていたともやさんも、自分が母を庇うと余計に母がいびられると分かり、黙るようになっていました。ある日よしこさんが義祖母を庇って足を怪我して入院すると、代わりに家族の世話をするようにゆかりさんが呼ばれました。ゆかりさんは、よしこさんと同じように家のことや雑用を言いつけられますが、「私ひとりじゃ無理ですって」「一度にできないです」など突っぱねたり、細かく決められた義祖父母の食事のルールを全部無視してカレーライスを作ったりと無邪気なフリをして抵抗し、そのたびに義祖父母の怒りを買っていました。また、ゆかりさんは義祖母の嫁いびりを「内緒にしてください」と涙しながら近所の人たちにさりげなく伝え、噂を広めたために義祖母はよしこさんを庇う近所の人によって責められたのでした。やがて足が治ったヨシコさんが帰宅すると、明らかに家族の様子が変わっているのでビックリ。義父や義祖母が玄関まで出迎えて荷物を運んでくれたり、洗濯をしてくれたりしたのです。ゆかりさんから事の経緯を聞いたうえで、家をでて一緒に暮らそうとともやさんとゆかりさんに言われた義母は、気持ちに嬉しくなりながらも、義実家を出るつもりはありませんでした。
息子の嫁が残した成果は大きかった

息子夫婦ともやさんとゆかりさんに「一緒に暮らそう」と誘われたけれど、義実家に残り、今まで通り義祖父母の世話をしながら暮らすことを選んだよしこさん。ともやさんとゆかりさんは「何かあったらいつでも迎えに来るから!」と約束して3人はギュッと手を取り合いました。
その後、義実家では。
「よしこ!お茶」いつものように義祖父に言われてお茶を淹れると「ぬるい」とひと言。ここまでがセット。「すみません淹れなおしましょうか」とよしこさんが言うと、これまでなら当然のようにそうさせていた義祖父は、しばらく考えてから「・・・いや、いい。」と言うようになりました。

また義祖母は、洗濯をしているヨシコさんを見つけると「よしこ!はやく買い物に行ってこんか!」と怒鳴りましたが「あっすみません、洗濯が終わったらすぐ行きます!」と言いながらケガした足を無意識に庇うよしこさんに気づくと「いや・・・いい、行ってくる」と態度を和らげるようになりました。

義父が運転する車に珍しく義祖父母が乗り込むのを見かけたご近所さんが「あら皆さんでおでかけ?」と声をかけました。義祖母は「よしこが足が痛いみたいで・・・仕方ない。」ふん、とした態度ですが、今までとは明らかに柔和な態度です。「あらら。そうですか」とご近所さんも見送りました。

義父は、「無理しなくていい。休んでなさい。」とぼそり。よしこさんは笑顔で「ありがとう」と言って3人を見送りました。

買い物へ向かう車を見送りながら(ありがとうね、ともや、ゆかりさん)と心の中で感謝するよしこさんの笑顔は、希望に満ちた明るい顔をしていました。
※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。
原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:まりお
2児の母です。
![息子夫婦に心から感謝する義母。嫁いびりが消え、気遣いが芽生えた家族。家庭内カースト[19完]|ママ広場マンガ](https://assets.mama.aacdn.jp/contents/27/2025/9/1758490431460_swl2mqfm2n.jpg?maxwidth=620)
