「脳梗塞」を防ぐ運動習慣! 1日30分以上の有酸素運動と「ややきつい」強度がコツ【医師解説】

「脳梗塞」を防ぐ運動習慣! 1日30分以上の有酸素運動と「ややきつい」強度がコツ【医師解説】

適度な運動は血圧や血糖値の安定に役立ち、脳梗塞を防ぐ重要な鍵です。継続できる有酸素運動や日常生活での工夫によって、誰でも無理なく予防に取り組めます。本章では、効果的な運動の種類と継続のコツを具体的に解説します。

伊藤 たえ

監修医師:
伊藤 たえ(医師)

浜松医科大学医学部卒業。浜松医科大学医学部附属病院初期研修。東京都の総合病院脳神経外科、菅原脳神経外科クリニックなどを経て赤坂パークビル脳神経外科菅原クリニック東京脳ドックの院長に就任。日本脳神経外科学会専門医、日本脳卒中学会専門医、日本脳ドック学会認定医。

脳梗塞予防のための運動習慣

適度な運動は血管の健康を保ち、脳梗塞のリスクを低減させる重要な要素です。運動習慣を身につけることで、複数の危険因子を同時に改善できます。

有酸素運動の効果

ウォーキング、ジョギング、サイクリング、水泳などの有酸素運動は、心肺機能を高め、血圧や血糖値を改善します。運動により血管内皮の機能が向上し、血流が良くなることで動脈硬化の進行を遅らせることができます。週に150分程度、1回30分以上の運動を目標に、無理のない範囲で継続することが大切です。

運動強度は「ややきつい」と感じる程度が適切であり、会話ができる程度の負荷が目安とされます。運動は習慣化することで効果が持続するため、自分に合った方法を見つけて長く続けることが重要です。運動開始前には、特に基礎疾患がある方は医師に相談することが推奨されます。

日常生活での活動量増加

まとまった運動時間が取れない場合でも、日常生活の中で活動量を増やす工夫が有効です。エレベーターではなく階段を使う、一駅分歩く、家事を積極的に行うなど、小さな積み重ねが血管の健康維持につながります。座りっぱなしの時間が長いと血流が滞りやすくなるため、1時間に一度は立ち上がって軽く身体を動かすことが推奨されます。

日常生活での活動量を意識的に増やすことで、特別な運動時間を確保しなくても一定の効果が期待できます。通勤や買い物などの日常動作を運動の機会と捉え、積極的に身体を動かす習慣をつけることが大切です。

まとめ

脳梗塞は突然の発症により生活の質を大きく損なう疾患ですが、その多くは予防可能な要因によって引き起こされます。初期症状や前兆を正しく理解し、万が一の際には迅速に行動することが救命と後遺症軽減の鍵となります。片側の麻痺やろれつが回らないといった典型的な症状だけでなく、一過性脳虚血発作のような短時間で消失する症状も重要な警告サインです。FASTによる簡易チェック法を知っておくことで、ご家族や周囲の方も早期発見に貢献できます。

また、高血圧や糖尿病、脂質異常症、心房細動といった基礎疾患の管理、禁煙や適度な運動、バランスの取れた食生活など、日常の積み重ねがリスクを大幅に低減させます。年齢や性別、家族歴といった変えられない要因があっても、生活習慣の改善によってリスクをコントロールすることは可能です。定期的な健康診断を受け、自身の身体の状態を把握することも重要です。

気になる症状がある場合は、早めに内科や神経内科、脳神経外科を受診し、専門医の診察を受けることを推奨します。本記事で紹介した情報は一般的な知識であり、個別の診断や治療に代わるものではありません。脳梗塞の予防と早期発見には、正確な知識と日々の実践、そして専門医との連携が不可欠です。

参考文献

厚生労働省「脳梗塞・くも膜下出血・心筋梗塞・不整脈など

厚生労働省 – 循環器疾患の現状と対策

日本脳卒中学会「脳卒中治療ガイドライン」

日本循環器学会「循環器病ガイドライン」
配信元: Medical DOC

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